株を始めたい人にとってネックなのは、まとまった資金が必要になることではないでしょうか。実は個別株でも少額から購入できる方法があります。それが「ミニ株(単元未満株)」と呼ばれる取引です。

今回は証券会社の中でも人気のあるマネックス証券に関して、「ミニ株(単元未満株)」の取り扱いはあるのか?という点や、口コミや評判をご紹介します。

マネックス証券にもミニ株あり!「ワン株」という名称

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(画像=siro46 /stock.adobe.com)

「ミニ株(単元未満株)」とは?

株式は本来、1株ではなく単元株という売買単位で取引されます。日本の株式の単元株は100株なので、例えば1株5,000円の会社の株を買うには最低50万円の資金が必要です。

しかし証券会社の中には、保有する株式を、単元株未満であっても投資家が売買できるように提供しているところがあります。これを「ミニ株(単元未満株)」と言います。

マネックス証券では「ワン株」

証券会社によっては、プチ株、S株などさまざまな呼称がありますが、マネックス証券では「ワン株」というサービス名で提供されています。

マネックス証券とは?会社概要もチェック

まずはマネックス証券自体について概要をチェックしましょう。

マネックス証券は、マネックスグループ株式会社100%出資のインターネット専業証券会社(ネット証券)です。取引手数料が安く、特にアメリカ株と中国株の取扱銘柄数が多いことが特徴です。

表1. マネックス証券の概要

開設口座数 188万口座(2020年8月末時点)
預り残高 4.3兆円(2020年8月末時点)
取引手数料 (税込み) 株式取引・信用取引 取引毎手数料コース(現物取引):最低110円〜
取引毎手数料コース(信用取引):最低99円〜
一日定額手数料コース:最低550円
ワン株:約定代金の0.55%(最低手数料52円)
IPO:参加費用、購入手数料0円
外国株 米国株:最低米0ドル〜
中国株:約定代金の0.275%
投資信託・積立 申込手数料0円
投資信託 1,178本(2021年2月25日時点)
商品・サービス 国内株、外国株(米国・中国)、投信・投信積立、
新規公開株(IPO)、ETF、FX、暗号資産CFD、債券
節税制度 NISA、つみたてNISA、iDeCo

マネックス証券が評判の理由とは?

投資信託の手数料が安い

マネックス証券ではすべての投資信託を申込手数料0円で購入できます。また、ほとんどの投資信託が100円から積み立てできます。積み立てに必要な資金は「定期自動入金サービス」によって無料で指定の金融機関口座から引き落とすことができます。

さらに、投資信託を保有しているだけで、残高に応じて、毎月「マネックスポイント」が付与されます。このポイントは株式手数料に充当したり、Tポイントやamazonギフト券、ANAのマイルなどと交換できます。

アメリカ株の取扱銘柄数が多い

マネックス証券は日本株や投資信託、IPO、FXなど豊富な商品を取り扱っています。中でも特徴的なのはアメリカ株の銘柄数の豊富さで、主要ネット証券の中でも取扱銘柄数はもっとも多くなっています。

また、取引手数料も一律無料のDMM.com証券には劣りますが、SBI証券や楽天証券と同等の業界最安値水準に抑えられています(表2)。

表2.主なネット証券のアメリカ株取扱銘柄数(2021年2月25日時点)

マネックス証券 SBI証券 楽天証券 DMM.com証券
取扱銘柄数 4,043銘柄 4,008銘柄 3,666銘柄 1,120銘柄
手数料(税込み) 約定代金の0.495% (最低0ドル、上限22ドル) 0円
※ETF、ADR含む

マネックス証券でワン株(ミニ株)投資をするメリット3つ

メリット1. 取引手数料が業界最安水準

マネックス証券のワン株の手数料は、約定代金の0.55%(最低手数料52円)と主要ネット証券の中でも安い水準となっています。

ワン株の売買では購入代金自体が少額で、相対的に手数料の負担が大きくなるため、手数料の安さはとても重要な要素です。

メリット2. 通常の株とほぼ同じ権利が受け取れる

保有する株数は少ないとはいえ、株主には違いないので、保有株数に応じて配当金を受けることができます。株主優待についても同様ですが、企業によっては最低保有株数を指定している場合があります。

また、単元未満なので株主総会などでの議決権はありません。

メリット3. 100株を越えれば単元化もできる

少額から購入できるのがワン株の魅力ですが、毎月少しずつ買い増ししていくことで単元化することもできます。単元株に到達すると株主が受けられる権利が増えたり、市場で取引できる時間帯や、注文方法の選択肢が増えたりします。

マネックス証券でワン株投資をするデメリットは?

マネックス証券のワン株では、株式以外のREIT(不動産投資信託)やベンチャーファンド、東証マザーズ・JASDAQ上場外国株式などは取り扱い銘柄に含まれていません。

また、ETF(上場投資信託)も取扱対象外です。ETFとは、日経平均やTOPIXなどの指数の動きに連動する運用成果を目指して、証券取引所に上場している投資信託です。一般的に通常の投資信託より手数料が安く人気があります。

マネックス証券におけるワン株(ミニ株)投資の口コミや評判は?

マネックス証券でワン株(ミニ株)投資をしている人の口コミを紹介します。

ちょっとホーム画面が見にくいです★★★
ホーム画面が見にくいという印象があります。カラー別になっておらず、全体的に黒と白です。その中から自分の見たい情報を探すことになります。色で分けられていると見やすいのですが、慣れるのに時間がかかっています。商品数は申し分ないです。検索もかけやすいのでチャートも優待も見やすいです。
30代・女性

操作も簡単、種類も豊富です!★★★★
普段からマネックス証券で取引していますが、普段の株式購入同様の操作で購入出来ます。ワン株ってところをクリックするだけで購入できるので、操作は簡単な方だと思います。またLINE証券などよりは扱っている種類も豊富ですし、おすすめです。
30代・男性

株取引はここから始める★★★
わずか1株、資金は数百円、数千円から取引できるこのサービスは、初心者が株取引の感触をつかむためにあるサービスと言えます。損失はわずか、儲けもわずかですが、損得は度外視して取引を試せる。注文方法は前場のみ、成行注文のみとなっているので面白みに欠ける。
40代・男性

少額取引き★★★★
マネックス証券なら、すでに取引口座がある人はすぐに審査が通ると思います。一番良いところは1,000通貨単位からの取引ができることです。FXのように一攫千金タイプの投資は負けた時に地獄へ落ちるため、少額でも良いからリスクをおさえて手堅く稼ぎたい人に相性の良い証券会社です
30代・女性

海外の株も買える★★★★
取り扱っている商品の豊富さが大きなメリットだと思っています。海外の株まで幅広く取り扱っていて、いろんな株を買ってみたいという方にはおすすめできると思います。また、ワン株(ミニ株)によって大きなリスクを背負うことなく株を買うことができます。しかし手数料は比較的高めではないかと感じたので、そこは改善してほしいです。
20代・男性

約定時間に注意しよう★★★
マネックス証券は一単元から株式を購入できるワン株があり、最低手数料は税抜きで48円です。また、単元未満株は当日午前11時30分までの注文が原則で、後場の始値で約定となります。ここは寄り付き始値での約定はできませんから、この証券会社での注文はそのことを注意しましょう。
20代・男性

1万円以内で購入可能★★★★★
マネックス証券のワン株(ミニ株)ではほとんどの銘柄が1万円以内で購入可能です。そのため、複数の銘柄に投資したポートフォリオを少額から構築できます。また、マネックス証券は米国株や中国株など、外国株式の取り扱いが豊富で、100円からの投資つみたてサービスも用意されているため、ミニ株以外の投資を考えている方におススメです。
30代・男性

マネックス証券のワン株(ミニ株)投資と他の証券会社の単元未満株投資を比較

単元未満株への投資ができる証券会社の数はそれほど多くはないですが、ここではその中でもミニ株(単元未満株)投資で評判の3社とマネックス証券を比較しています(表3)。

表3. マネックス証券とその他の証券会社の単元未満株投資サービスの比較

マネックス証券 SBI証券 LINE証券 SBIネオモバイル証券
名称 ワン株 S株 いちかぶ S株
取引手数料 (税込み) 約定代金の0.55% 約定代金の0.55% 0円
(スプレッド費用別)
220円
(月額50万円まで)
取扱銘柄 売買 東証、
名証上場銘柄
東証上場銘柄 1,000銘柄以上 東証上場銘柄
売却のみ 福証、
札証上場銘柄
名証、福証、
札証上場銘柄
名証、福証、
札証上場銘柄
取引時間 17:00〜翌11:30 24時間受付可能 9:00〜11:20
11:30〜12:20
12:30〜14:50
17:00〜21:00
24時間受付可能

最近では「LINE証券」やSBIグループの「SBIネオモバイル証券」など、スマホをメインに定額から投資ができるサービスを提供している証券会社も増えてきました。手数料に関しては料金体系が違うため単純に比較はできませんが、SBIネオモバイル証券の定額制は単元未満株などの少額投資には有利に働きそうです。

マネックス証券のメリットは、今回比較対象の中で唯一名古屋証券取引所上場銘柄を取り扱っていることからもわかるように、取扱銘柄の豊富さが挙げられます。

注文の出し方は?マネックス証券でワン株投資を始める方法

では、実際にマネックス証券でワン株投資を始めるまでのステップをご紹介します。今回はオンラインでの口座開設について解説します。

Step1.マネックス証券のHPから「口座開設」サイトにアクセスする

まずはマネックス証券のHPに行き、「口座開設」にアクセスしましょう。今回はオンラインで申し込みを行うので、「オンラインで申し込む」を選択し、申し込みます。

Step2.メールアドレスを登録し、基本情報を入力する

年齢などをチェックする「オンラインお申込み対象の確認」を行い、規約などを確認した後、メールアドレスを登録します。

このメールアドレスにマネックス証券から口座開設の手続きメールが送付されます。メール内のURLをクリックすると基本情報の入力画面に移動するので、そこで名前や住所などを入力します。

Step3.本人確認

マネックス証券の本人確認は、本人確認書類の撮影と本人の認証の2つが必要になります。必要な書類と認証方法は次の通りです。

本人確認書類の撮影 個人番号カード(マイナンバーカード)or
運転免許証+通知カード
本人認証 顔の撮影 or
三菱UFJダイレクトにログイン

Step4.開設通知メールを受信して取引開始

審査に通過すると、ログインIDやパスワードなどが記載された口座開設完了通知が届きます。口座に必要資金を入金すれば取引が行えます。

Step5.ワン株の買い方

マネックス証券のサイト内で、株式取引で購入を考えている銘柄(会社)の投資情報ページにいくと、「現物買」「現物売」「ワン株買」などのボタンが表示されます。

ワン株の購入は「ワン株買」から行います。ボタンが表示されていない時はその銘柄は単元未満では買えないということです。

NISA口座でミニ株(単元未満株)投資をするメリットは?

投資で得た運用益に対してかかる税金が非課税になる少額投資非課税制度「NISA」は、実はミニ株(単元未満株)投資と相性がいい制度です。

NISAでは1年間の非課税投資枠が120万円と決まっていますが、前述のように、個別株の場合1銘柄を購入するには数十万円の資金が必要になります。したがって、120万円内で買える銘柄数は限られます。また、残りの投資枠が20万円などの半端な額になれば、その範囲内で買える銘柄にも制限がかかります。

その点、ミニ株(単元未満株)であれば120万円という枠内でさまざまな分散投資ができます。投資枠ギリギリまで無駄なく利用できるのです。

マネックス証券のワン株(ミニ株)は投資対象の広さが魅力

マネックス証券のワン株について、その魅力や口コミなどをご紹介しました。手数料が安い水準であることはもちろんですが、マネックス証券のワン株のメリットはその対象商品の豊富さといえます。幅広い商品を少額で取引したい人はぜひ利用を考えてみましょう。

執筆・松岡紀史
筑波大学経営・政策科学研究科でファイナンスを学ぶ。20代の時1年間滞在したオーストラリアで、収入は少ないながら楽しく暮らす現地の人の生活に感銘を受け、日本にも同様の生活スタイルを広めたいという想いから、 帰国後AFPを取得しライツワードFP事務所を設立。家計改善と生活の質の両立を目指し、無理のない節約やお金のかからない趣味の提案などを行っている。

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