プライベートバンクの富裕層は証券担保ローンをどう活用しているのか
(画像=PIXTA、ZUU online)

有価証券を担保に差し入れて資金を借りる証券担保ローンは、「売却したくても売却できない資産」「売却したくないが、今は有効活用できていない資産」を利用して、バランスシートにレバレッジをかけることができる方法だ。[特集]「証券担保ローン」活用術 持ち株でレバレッジをかけよ【前編】 多くの富裕層が知らない「バランスシートにレバレッジをかける方法」で解説したように「誰でも申し込める一般的なもの」も用意されているが、証券担保ローンを存分に利用しているのは、限られた人のみが口座開設できるプライベートバンクの富裕層だろう。

後編では、プライベートバンクでの証券担保ローンに焦点を当てて解説していこう。まだプライベートバンクを利用していない人でも、証券担保ローンとしての基本的な考え方は同じなので、参考にはなるはずだ。

証券担保ローンを存分に利用しているプライベートバンクの富裕層

プライベートバンクであっても、証券担保ローンの利用目的は(有価証券での)運用と非運用に分かれる。金融機関のルールに抵触しなければ、別荘の購入費に使っても良いし、趣味の費用に使っても良い。

あくまで報道ベースの話であって真実は不明だが、ZOZO創業者の前澤氏が自社株(ZOZO株)を担保にお金を借りて、高額なアートを購入していたニュースを覚えている人もいるだろう。アートの所有は資産運用の一環と言えなくもないが、前澤氏のように、芸術品の購入費に使っても良いということだ。

インカムゲイン型商品でレバレッジ運用 外貨建てという手も

それでは、運用目的の場合はどのような投資が実行されているのだろうか。ケースバイケースではあるものの、ロールオーバー可能(原則として元本返済はいつでも良い)という特性を鑑みると、「個別債券やハイイールド債がパッケージされたファンド(ETF)といったインカムゲイン型商品との相性が良い」という声が多い。