この記事は2022年5月10日(火)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「志摩力男氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。
2022年5月10日(火)の午後14時すぎに現役トレーダーの志摩力男さんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。
志摩力男 慶應義塾大学経済学部卒。1988年~1995年ゴールドマン・サックス、2006〜2008年ドイツ証券など、大手金融機関にてプロップトレーダーを歴任。そのあと、香港にてマクロヘッジファンドマネージャー。独立後は世界各地のヘッジファンドや有力トレーダーと交流があり、現役トレーダーとして活躍中。 |
現在の為替相場の傾向や相場観
2022年5月10日。昨日9日(月)の米ドル/円は新高値を更新したが、そのレベルを維持できずに下落してきた。徐々にモメンタムが低下している。米国株や仮想通貨といったリスクアセットが、この数日でかなり下落している。
米国の金融引き締めが理由ではあるが、この数日の動きは、金融政策というよりも、自らの重みで自壊してきている感じがする。
FOMCにおけるパウエルFRB議長はどちらかというとハト派寄りの姿勢に見え、それは批判されたが、リスク資産がこれだけ崩れてくると、今後徐々に全体のトーンもハト派方向にシフトしてくるだろう。
現在の為替相場の戦略やスタンス
明日11日(水)の消費者物価指数(CPI)がカギとなりそうだ。これまでのCPIは前月よりも必ず高い数値が出ていたが、今回からおそらく低い数値になってくると思われる。
インフレ率のピーク、成長のピーク、雇用増減のピークが見えてきているので、ここからのドルはどんどん高くなるというよりは、横ばいで、むしろ調整局面が始まりそうな気がしている。
米ドル/円に関しては、128.5~131.5円のレンジでの横ばい相場を予想。
▽米ドル/円の日足チャート
※当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。