本記事は、三條公実子氏の著書『シンプルな行動で「思い通りの人生」を手に入れる33のルーティン』(ぱる出版)の中から一部を抜粋・編集しています。

自己投資,電卓.情報
(画像=onephoto/stock.adobe.com)

やりたいことを、あえてお金のかかる場所でやる

時間は「買うからこそ成長する」という考え方もあります。

たとえば、やりたいことの中に、
「最新の映画を見る」
「千疋屋で旬のデザートを買って、YouTube(ユーチューブ)を見ながら食べる」
があったら、時間を贅沢に使うためにお金を出したことになります。

あるいは、将来に向けて資格を取るために資格の学校に通い、授業の前後にカフェに寄る習慣をつけて1日に3時間は勉強時間を確保する、でもいいです。

自分のご機嫌を取るための時間、将来のために勉強する時間、どちらも「自己投資」です。

自分が幸せな気分でいると、本当にやりたいことが見えてきます。そのための時間が大事なのです。だから、「自己投資」として、堂々と自分のために時間とお金を使いましょう。

ちなみに、私は1日を4つのカテゴリに分けています。


投資:やりたい仕事や趣味など、人生を豊かにする時間
消費:家事や身支度など、生活する上で必要な時間
浪費:テレビ鑑賞など、ついダラダラしてしまう時間
空費:人生を豊かにするわけではないが、心のゆとりとなる時間

人生を豊かにするために必要なのは「投資」の時間。ここに時間をかけるために、「消費」はできるだけ効率化する(できれば外注も視野に入れる)。「浪費」は、自分のご機嫌を取るために必要な時間であれば、ゼロにはしないが節度を持って管理する(おやつと同じ感覚です)。「空費」は、意識的に振り返り、「投資」にできないか見直す。そんな感じです。

カテゴリに分けると、家計簿をつけている感覚に近く、「どれだけ時間を無駄にしているか」「不可抗力だと思っていたが、コントロールできることが多い」ということに気づけます。

カテゴリ別の時間配分を作ったら、あとは毎週見直して軌道修正する程度で済むので、意外とラクにできます。

今日から実践
「自分が幸せになれること」に時間とお金を使えるよう、時間の使い方を整えよう

「未来への予約」をルーティン化して、偶然を味方につけよう

行動を起こすほど、偶然のチャンスが増えます。

やりたいことを叶える方程式は、事前にはわかりませんからチャンスを増やすことが大切です。しかし、振り返ると点と点がつながって今に至っていることがわかることがあります。

スティーブ・ジョブズは「将来を予測して点(知識や経験等)と点をつなぐことはできない。後に人生を振り返った時にしか点と点をつなぐことはできない。だから、いつか点は結ばれると信じなければならない」と言っています。

これは、キャリア理論では「マクロナラティブ」といわれるものです。点をつなぐことで経験に意味を持たせ、自分の価値観に気づくのです。

「今やりたいこと」は、未来から見ると、1つの点です。

今現在は意識していない経験でも、未来から見たら、自分にとって大事な価値観を作り上げる点の1つかもしれません。

だから、「今やりたいことにこだわりすぎない」「今できないからといって焦らない」「目の前のことで、やりたいことに近いことを行動してみる」ことは、価値観を育てること、思い通りの人生の伏線ともいえます。

そして、ゴール地点が見えなくても、イメージや想像で、予定を組み、行動を起こすことで少しずつ近づいていくことが大切です。

予定を組む時間を作る=スケジュール作成の時間を作る、というのが最初の一歩です。経験すればわかることですが、将来に向けて考える時間、そのために行動計画を立て、スケジュールに入れることで、幸福度も上がっていきます。

話が少しそれますが、国内線のサービスは、基本的に全国一律です(区間やクラスによる多少の違いはあります)。短距離路線の場合、サービス時間が20分を切ることもざらです。乱気流でほとんどサービスができない場合もあります。しかし、サービス内容を次のように絶妙に調整しながら実現しています。


  • 揺れがひどい場合は、カートは出さずにトレーに飲み物を入れて配る
  • 短距離路線の機内販売はカートを出さず、リーフレットを見せて機内巡回する(呼び止められた場合に実物をお見せして販売する)
  • 全くサービスする時間がない場合は、着陸後にコールボタンでリクエストをもらう

客室乗務員の最優先業務は「保安業務」です。お客様の安全を守ることを最優先に、サービスの優先順位も決まっています。

だから、初対面のメンバー同士でもスムーズに連携できるのです。

基本ができていれば、緊急時に備えたバッファができます。

いつもの行動を最小限にして「バッファを持つ」というスタンスを取っていれば、いざやりたいことができた時に、そこに挿入できるのです。

やりたいことが見つからない場合は、まずバッファを作ること、やりたいことを探す時間を充てることをお勧めします。具体的には、やりたいことを予定に入れる際、「やりたいことを考える時間」を週に1~2時間程度確保するだけです。

行動を増やす、新しい刺激を受ける。大きな人生のうねりの中では、たったそれだけで「やりたいこと」に少しずつ近づいています。

今日から実践
1週間に1~2時間、
やりたいことをする時間を確保しよう
=シンプルな行動で「思い通りの人生」を手に入れる33のルーティン
三條公実子
中小企業診断士。国家資格キャリアコンサルタント。経営学修士(MBA)。元JAL客室乗務員。成績・容姿共に人並みだったが、新卒で当時約3%の合格率だったJAL客室乗務員に採用される。その後、JTBの旅行雑誌編集部門を経て、ベネッセコーポレーションで「進研ゼミ」「こどもちゃれんじ」のマーケティングや事業開発に従事。現在は事業会社で基幹職をしながら経営コンサルタント・研修講師としても活動。「パラレルキャリア」を実践している。

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