本記事は、宮本剛獅氏の著書『1%の超一流が実践している仕事のシン哲学』(クロスメディア・パブリッシング)の中から一部を抜粋・編集しています
営業のやり方は、二流は客と「敵対」する 一流は客と「相対」する 超一流は客と「同対」する
多くの営業マンが「敵対」か「相対」で向き合っている
外資系金融会社のモルガン・スタンレーやゴールドマン・サックスで最前線のセールスをしていた経験から考えると、「売れる営業マン」と「売れない営業マン」の違いは、そのスタンスの差に理由があるといえます。
売れない営業マンは、取引先と「敵対」の状況を作っています。こちらが高く売ったら相手側が損をする、めちゃくちゃ安く売ったら自分の会社が損をする……という相反の関係ですから、安定した売上げが見込めません。
売れる一流の営業マンは、高い営業スキルを持った上で、相手の要求に対して正確に応えるサービスをしています。
「もう少し利回りを上げる商品はないですか?」と言われれば、そのリクエストにもっとも近い商品を提供することで、売上げを積んでいます。これが「相対」の関係です。
ほとんどの営業マンは「敵対」か「相対」の関係性で取引先と向き合いますが、超一流の営業マンは相手先と「同対」の関係を築いて、圧倒的な売上げを上げています。
超一流は取引先と「一心同体」で仕事をしている
圧倒的な結果を出す超一流の営業マンは、取引先の懐の奥深くまで入り込んで、担当者と同じ目線で仕事をしています。
経営会議で決まった方針を、「さぁ、どうやって達成しようか」と一緒になって考えて、相手の問題を自分の問題として共有しています。
取引先の内部事情から他社との取引内容まで、そのすべてを把握して、完全に一体化したスタンスで取引先と向き合っているのです。
「同対」というのは私の造語で、正しくは「同体」と表記すべきでしょうが、「相手と一心同体で対応する」という意味を込めて、この言葉を選びました。
この飛び抜けて有利なポジションは、1社につき1席しかありません。
超一流は「信用(実績)を積み重ねる」、「揺るがない信頼関係を築き上げる」ことで、その席を独占する権利を獲得しています。
そして何よりも大きなポイントは、「この人と一緒に仕事をした方が得だ」と相手に感じさせていることです。
こうした取引先が1社でもあれば、それだけで十分な結果を出せますが、超一流はそれをいくつも持っているから図抜けた数字を叩き出せるのです。
私が外資系金融でトップセールスとなった理由も、じつはここにあります。
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