本記事は、宮本剛獅氏の著書『1%の超一流が実践している仕事のシン哲学』(クロスメディア・パブリッシング)の中から一部を抜粋・編集しています

アイデアを考えるとき、二流は「0→1」で考える 一流は「1→1」で考える 超一流は「1→1.1」で考える

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(画像=snowdrop/stock.adobe.com)

一流はパクれるものは躊躇なくパクる

ビジネスの世界では、「発想力」というキーワードが頻繁に使われます。

発想力とは、知識や経験をベースにして、新しいアイデアを生み出す能力……と考えられていますが、その解釈を鵜呑みにするのは危険です。

仕事ができない人ほど、何とかアイデアをひねり出そうとする傾向があります。

自分でゼロから考えようとするから、なかなか前に進みません。

時間ばかりが過ぎて、最終的には何も生み出せないこともあります。

これが「0→1」の発想法です。

仕事ができる人は、使えるものは使わないと効率よく進まないことを知っていますから、アイデアとして参考になるものがあれば、パクれるものは躊躇なく堂々とパクっています。

これが「1→1」の発想法です。

オリジナルのアイデアが大事なのではなく、結果が出なければ意味がありませんから、ビジネスの世界ではそれほど珍しいことではありません。

工業製品などがいい例ですが、日本は欧米の製品を日本流にアレンジすることで発展してきました。

1980年代に入って日本がトップに立つと、今度は自分でアイデアを考える立場になり、ジリジリと衰退して、今では諸外国に遅れを取っています。日本人は、意外と発想力に乏しい国民なのです。

オリジナリティを発揮できるのは一部の天才だけ

超一流は、優れたものに「自分のアイデア」や「世間の流行」、「世の中のニーズ」などをプラスして、まったく新しいものをアウトプットする……という発想をします。

「ケータイ」に「タッチパネル」や「アプリ」機能をプラスして、「スマホ」を作り上げる……という考え方です。これが「1→1.1」の発想法です。

現在、世の中にあるほとんどの製品は、この「1→1.1」の発想によって生み出されており、完全なオリジナルのアイデアによって世に送り出されたものは、ごくわずかしかありません。

何らかのアイデアを求められたとき、完璧なオリジナリティを発揮できるのは、ごく限られた天才だけです。

「0→1」の発想を捨てる必要はありませんが、いたずらに仕事の時間を長引かせても、毎日がツラくなるだけです。

割り切って「1→1.1」の発想からスタートするのも大切なことです。

1%の超一流が実践している仕事のシン哲学
宮本剛獅(みやもと・つよし)
25歳でプロテニスプレーヤーを引退後、外資系金融会社のモルガン・スタンレー、ゴールドマン・サックスでセールスに従事。いずれもトップセールスとして活躍する。その後、企業の事業再生などに携わった後、独立。人材紹介業を中心とした株式会社人材コンサルティング&カンパニーを起ち上げ、1,000社以上のクライアント企業の採用コンサルティングや、1万人を超える求職者の転職サポートを行う。

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