宝くじである日突然億万長者になった元サラリーマン

お2人目は、宝くじの当選で6億円以上を手にし、一瞬で富裕層になったB氏です。B氏はごく普通のサラリーマンでした。コツコツ購入していた宝くじが本当に当たり、ある日突然、多額の現金を手にしてしまったのです。一般的にこのような大口当選の事実はあまり他の方には知られたくないものだと思います。B氏も家族以外には知らせず、これまで通り変わらない生活をしていました。しかし当選資金が入金される銀行はその事実をいち早く知ります。当然すぐさま専任の担当者がつき、頼みもしないのに資産の置き方や運用提案がされます。当時の金融機関のお目当ては、投資信託と外貨建ての一時払い年金保険でした。早速当選金の3分の1がオーストラリアドル建ての変額保険に、3分の1が複数の毎月分配型の投資信託に、そして残りが定期預金と(富裕層専門の担当部署に回されて)その他の金融商品となりました。

B氏はそれまで資産運用の経験はありませんでした。投資の知識もほとんどなく、投資リスクについては「なんとなく危なそうだ」という程度の感覚でした。それゆえ、「銀行」「保険」といった言葉になんとなく安心感を覚えていました。それまで入ったことがない銀行の応接間に通され、専門家らしいベテランの銀行員から「長期的に見れば安全です」と一方的に勧められると不思議なことに、いい商品のようだから契約してもよさそうだと感じてしまったようです。人間には感情的に損失回避の傾向があります。この場合、「自分で考えてもよく分からないから、他人の勧めに従ってみよう」となり、自分の判断で失敗することを回避したいがために他人に判断を委ねてしまうのです。

もちろん勧める側の銀行員もわざとよくない商品を提案することはないでしょう。特に銀行は家族構成や収入額など、顧客に関する多くの情報を持っていますから、顧客のライフプランに沿った提案がしやすいはずです。B氏についても、多額の資産を手にしたからには、ゆくゆくは資産の管理や、将来の相続対策について考えなければならないことがたくさんあります。そういったことも含めて説明され、B氏は納得した上でそれらの金融商品を購入しました。

しかし、経済情勢や投資環境は日々、変化していきます。いくら長期的に考えるといっても、もともと運用経験のないB氏はやはり日々の為替変動が気になってしまいました。マーケット環境やタイミングについてはいつがベストということは分かりませんし、運の要素もあるかもしれません。結果的にその後の運用成績はあまりよくなく、数年経ったところでB氏はあらためて資産運用の内容を見直そうと思い立ちました。外貨建て変額保険については、為替の含み益を抱えたままの早期解約には高額の手数料がかかるため解約しませんでしたが、投資信託については、「高い授業料」だと割り切って損切りしました。B氏は保険契約を残したまま、いったんその金融機関との「お付き合いを」終えました。その後の資産運用は、自分で情報を収集して行うことにしました。そしてB氏は、個人向け国債や外貨建ての信用力の高い債券を中心にしてポートフォリオを組みました。それ以外は自分の判断で運用する個別株式や株式型の投資信託などの安定商品で固めていました。

B氏にお会いしたのはそのような時でした。B氏のご要望は、資産を大きく増やす必要はなく、時間をかけて資産を家族に承継していくことが大事なので、その間に資産を減らすことなく、堅実で合理的な運用がしたい、というものでした。そこで私からは、ご自身で取引される小額の個別株式を除いて、債券を中心にローリスク/ローリターンのポートフォリオを構築してみることを提案しました。ポイントは、円と米ドル資産のバランスを考えることです。変額保険で運用されている豪ドルについては満期まで時間があるので、満期時かどこかよいタイミングがあれば、米ドルか円に換えることにして、資産としての通貨のバランスを考えることにしました。そこでポートフォリオとしては、円資産は定期預金や個人向け国債、円建て社債で保有し、ドル資産については高格付けのドル建て債券と、ポートフォリオの核となるドル建てのバランス型ファンドを保有することになりました。バランス型ファンドのアロケーションを軸に、ウェイトを高くする円建てもしくはドル建ての債券を個別で保有し、全体として変動の少ないポートフォリオとしました。

このようにバランス型ファンドを核にサテライト的に個別資産を配置することで、軸を作りながらオリジナルのポートフォリオ運用が可能になります。個別資産の部分も換金が容易なため、大きくリスクを抑えたい局面では投資資産をキャッシュ化することでポートフォリオの変動を小さくすることが可能になります。さらに債券を中心にしていますので、リバランスの頻度も少なく、マーケットが大きく動くような局面でも落ち着いていられます。資産運用は自分のライフプランや運用目的に沿った長期実行可能なものでなければならないと思います。

B氏はとてつもない高額当選で一気に富裕層になったにもかかわらず、普段の生活は質素で、お人柄も謙虚な方です。当選で変わったことといえば、「(もともと住んでいた)郊外に小さな戸建てを建てたことと、仕事で無理をしないで済むようになったこと」くらいだそうです。そうお話になる笑顔がとても印象的でした。

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ペレグリン・ウェルス・サービシズ山口様
山口 聰(やまぐち そう)
ペレグリン・ウェルス・サービシズ株式会社 代表取締役。大和証券、英バークレイズ、クレディ・スイスで富裕層向けサービスに従事。2017年、ペレグリン・ウェルス・サービシズ株式会社を設立。