本記事は、千田琢哉氏の著書『一流の人が、他人の見ていない時にやっていること。 最後に生き残る人の「秘密の習慣」40』(清談社Publico)の中から一部を抜粋・編集しています。

情報は無料で収集しても、知恵には惜しみなくお金を払う。

情報は無料で収集しても、知恵には惜しみなくお金を払う。
(画像=patpitchaya/stock.adobe.com)

インターネットが世の中に浸透してもう久しいが、すでに情報は無料になってしまった。

わざわざ学校に行かなくてもネット上の無料動画で授業を受けられるし、しかも授業の腕前も平均的な学校の教師より上である。

つまり学校教育は知恵ではなく情報を学ぶ場であることが浮き彫りになった。

私たちが今でもお金を払わなければならないのは、知恵に対してである。

有料の知恵と無料の情報は何が違うのか。

それは無料の情報を何度か掛け合わせたものが有料の知恵になるということだ。

たとえば今から30年前だと「高級外車に備えつけられた3kgもある無線電話」×「手のひらサイズのポケベル」で、現在のような小学生でも所持しているような携帯電話の誕生につながった。

あるいは「会社に1台ある巨大パソコン」×「鞄に入る黒手帳」で、現在のような会社から全社員に配布されるノートパソコンやタブレットの誕生につながった。

稀(まれ)にインターネット上にもその時点では知恵に相当するコンテンツが流されていることもあるが、それらはすぐに真似をする人たちが殺到するから、瞬時に情報へと落ちぶれてしまう。

念のためそれは有能な人物が故意に知恵を無料で流したのであり、次第に「有料で絶対に欲しい!」という人を何%か集めることを想定した戦略である。

何を隠そう、私自身が独立した当初は惜しみなくブログでこれまで培った知恵を公開し続けてきた。

特定の業界ではそれなりに知名度はあったものの、世間的にはまだ無名だった私の実力を知らしめるためである。

最終的に書き貯めたブログはすべて書籍化されたり、有料化されたりして換金できた。

どうして私が知恵を生み出しながら今日まで生きてこられたかと言えば、やはり私自身が知恵に惜しみなくお金を払い続けてきたからだろう。

有料の知恵に囲まれて実力をつけた人は、無料の情報からでも自分で掛け算をして知恵に昇華させることが可能になる。

だが無料の情報に囲まれてケチってきた人は、自分で掛け算ができないから永遠に無料の情報を追い続ける人生になる。

とても大切なことなので繰り返すが、たとえその時点では知恵に匹敵する価値があっても、インターネット上で流れた瞬間にそれは情報になる。

だからインターネット上で流される前の知恵をゲットしなければならないのだ。

そのために現時点でいちばん効率がいいのはお金を払うことである。

目利きの一例を述べておくが、法外に高い情報商材や経歴に怪しい人物が発信している"知恵もどき"には近づくべきではない。

基本的には10万円を超えると偽物の比率が急激に高まり、正々堂々と学歴を公開していない人は信用に値しないことが多い。

以上をクリアして、あなたが好感を持てる相手なら知恵を買ってもいいだろう。知恵ほど安い買い物はない。

一流の人が他人の見ていない時にやっていること。
インターネットにない情報を得るためにお金を使っている。
一流の人が、他人の見ていない時にやっていること。 最後に生き残る人の「秘密の習慣」40
千田琢哉(せんだ・たくや)
次代創造館代表。文筆家。
愛知県生まれ。岐阜県各務原市育ち。東北大学教育学部教育学科卒。
日系損害保険会社本部、大手経営コンサルティング会社勤務を経て独立。コンサルティング会社では, 多くの業種業界におけるプロジェクトリーダーとして戦略策定からその実行支援に至るまで陣頭指揮を執る。
のべ3,300人のエグゼクティブと10,000人を超えるビジネスパーソンたちとの対話によって得た事実とそこで培った知恵を活かし、~タブーへの挑戦で,次代を創る~を自らのミッションとして執筆活動を行っている。
「朝日新聞」「週刊ダイヤモンド」「週刊プレイボーイ」等にインタビュー・取材記事が掲載.著書多数。
現在、南青山在住。
2016年7月よりリスナーから寄せられた質問に答える音声ダウンロードサービス「真夜中の雑談」を開始。
2018年12月よりPDFダウンロードサービス「千田琢哉レポート」を開始。
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