本記事は、まっつん氏の著書『素人でもわかるお金の授業』(ダイヤモンド社)の中から一部を抜粋・編集しています。

投資信託
(画像=DESIGN ARTS / stock.adobe.com)

投資信託の値段はどう決まる?

投資信託の1口あたりの値段のことを「基準価額」と呼んでいる。投資家が、投信を購入、換金(解約や売却)する際には、この基準価額で取引することになる。ちなみに、投信を取引する単位は「口くち」で表される。株式投資でいえば「株数」のようなものだ。

一般に、投信は1口1円で運用が開始され、運用成果によって1口の値段が上がったり下がったりする。その際公表される基準価額は、1万口あたりの価額となることが多い。運用会社の資料やウェブサイトを見ると、基準価額が1口あたりなのか、1万口あたりなのかが書かれているのでチェックしてから取引を始めよう。

投資信託の基準価額は1日に1回計算し公表される

証券取引所に上場している株式の場合、取引が行われている間は株価が刻々と変化し、投資家はリアルタイム価格で株式を売買することができる。

しかし、一般的な投信の基準価額は、その投信が組み入れている株式や債券などの時価評価を基に、1日1回計算、公表される。つまり、投信の基準価額は1日に1つだけなのだ。投資家は、その基準価額で投信を購入、換金することになる。しかも、その日の基準価額が計算、公表されるのは、投信の取引の申込みが終わったあとになる。

例えば、国内株に投資する投信の場合、証券取引所での取引が終了した15時以降に算出、公表される(図参照)。もちろん、外国株に投資している場合には、その日の外国株の取引が終了したあとで算出されることになる。投資する国によっては、基準価額の公表が翌朝以降になる場合もあるのだ。

一方で、投信を取引(購入・換金)する場合には、当日の15時までに申込み(注文)をする必要がある。15時をすぎてしまった場合には、翌営業日以降に注文を出したものとして扱われる。

取引する時点では基準価額がわからない

つまり、投信は申込みが締め切られたあとで基準価額が計算され、公表されるというわけだ。投資家は、いくらで取引できるのかわからない状態で注文を出すことになる。これを「ブラインド方式」と呼んでいる。もし、基準価額がわかったうえで投信の注文ができると、既存の投資家の利益が阻害されるため、このような方式が採用されている。

なお、基準価額の算出方法は下図のとおりだ。投信が組み入れている株式や債券などすべての資産(元本)を、その日の時価で評価。そこに配当や利息などの収入を加え、信託報酬などの費用を差し引いて「純資産総額」を計算する。この純資産総額を、投信の総口数で割り算して、1万口あたりの基準価額が算出される。

『素人でもわかるお金の授業』より引用
(画像=『素人でもわかるお金の授業』より引用)

分配金の仕組みを知ろう

投資信託には、運用で得られた収益を、決算期ごとに投資家の保有口数に応じて分配する仕組みがある。それが分配金だ。

預貯金の利息と混同されやすいが、それはまったくの誤解。預貯金の利息は、事前に決められた利率に基づいて支払われる。一方、分配金は投信の運用成績によって金額が決まる。いつも一定額が支払われるとは限らないし、成績が悪ければ支払われない場合もある。

また、投信には「分配金あり」のタイプと「分配金なし」のタイプがある。

分配金ありのタイプは、成績が良好なら決算期ごとに分配金が支払われるため、運用中に利益が確保できるメリットがある。

分配金なしのタイプは、運用で得た利益を資金に組み込んで(再投資して)運用される。つまり、利益が利益を生んで膨らむ複利効果が期待できる。ただし、解約や売却をするまでは利益が得られないため、その時点で購入した時よりも基準価額が下回ったら損失となってしまう。

長期的な資産形成が目的なら、分配金を受け取らず再投資したほうが複利効果が期待でき、運用効率も向上する。リタイア層など、定期的な分配金収入を得たい人は分配金ありを検討してもいいだろう。

分配金には「普通分配金」と「特別分配金」がある

覚えておきたいのは、分配金には2つの種類があること。「普通分配金」と「特別分配金(元本払戻金)」だ。

普通分配金は、運用によって得られた収益、つまり元本を上回る部分を投資家に分配するもの。投資家にとっても運用で得た利益にあたるため課税対象となる。

これに対し、特別分配金は運用で得た収益ではなく、元本を切り崩して投資家に分配するもの。投信の資産が目減りするため、基準価額の大幅な下落につながる。いわゆる「たこ足分配」の状態だ。こちらは投資家にとって利益ではないので課税されることはない。

毎月分配金を受け取っていても、元本が目減りし基準価額が下落したら元も子もない。分配金の種類は常に注意を払うようにしよう。

『素人でもわかるお金の授業』より引用
(画像=『素人でもわかるお金の授業』より引用)
=『素人でもわかるお金の授業』より引用
まっつん
ニックネーム:まっつん
生年月日:1979(昭和54)年1月24日
血液型:O型
出身:佐賀県
学歴:専門学校卒
職歴:都内某ホテルで1999年から現在まで勤務
趣味:食べ歩き、喫茶巡り、旅行
両親の仕事:商船会社社員
家族構成:両親と弟妹の5人家族
好きな食べ物:パン、天ぷら
好きな女優:深田恭子
好きな歌手:尾崎豊
自分の性格:呑気、能天気

~投資歴~
学生時代yahooオク転売、ブログアフィリやるが挫折。学生時代にFXに手を出すも失敗、競馬やパチンコにもハマるも失敗。当時はパチンコも投資と思っていたが、今思うと若い時にやっていたのは投資ではなく労働収入と気付く。社会人になり純金積み立てと、知り合いに紹介された怪しいいファンドを始める。これが上手く行き200→900万に資産拡大。24、5歳のときに株を始め出す。配当よりも一発当てたかったので、中小小型株を中心に投資。日本よりアメリカ、中国のほうが伸びしろあると思い、海外株を割合多く保有していた。株の投資額は8000万程。27歳から不動産投資をスタート。現在は区分9戸。うち無借金は5件。一棟3棟。太陽光2期を保有。2014年には当時詐欺と言われた仮想通貨にもいち早く着目。リップル10万円分(ピーク時には4、5000万程になっているはずだがパスワードを紛失して現金化できない(苦笑)。ビットコインも購入時から約10倍となり、現在は2000万円ほど保有。

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