本記事は、まっつん氏の著書『素人でもわかるお金の授業』(ダイヤモンド社)の中から一部を抜粋・編集しています。

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(画像=ktsdesign / stock.adobe.com)

金はどうして強いのか?

そのもの自体に価値がある現物資産としての魅力

金の何よりの強みは「現物資産」であること。文字通り、現物(形)がある資産だ。例えば、株式は企業が倒産すれば0円になるし、紙幣は国が破産すれば無価値になってしまう。発行体(企業や国など)の状態次第で価値が左右されることを「信用リスク」というが、金にはこの信用リスクがない。発行体を持たず、そのもの自体に価値があるからだ。

古今東西を問わず、人類は現物資産である金を珍重してきた。世界共通の価値を有し、他国へ持ち込んでも国際価格で公正に現金化できることから無国籍通貨とも呼ばれている。劣化しづらく、火事で焼失する心配がないのも魅力だ。

また、有限の鉱物資源という希少性もある。金の調査機関であるワールド・ゴールド・カウンシル(WGC)によると、今日までに採掘された金の総量は約20万トン。これはオリンピック公式プール約4杯分程度に相当する。そして、まだ掘り出されていない金(埋蔵量)は約5万トン程度で、オリンピック公式プールたった約1杯分にすぎない。金鉱石を地下深くから採掘するには膨大な時間とコストがかかり、需要と供給の不均衡も金価格上昇の要因となっている。

さらに、ここ数年来の世界的なインフレも金には追い風だ。インフレは、お金の価値が下がってモノの価値が上がるので、現物資産である金はインフレに強いといわれている。

無価値にならないから危機に備えて保有される

もちろん金にも弱点はある。それは、保有していても金利がつかないことだ。そのため、金利が上昇する局面では金は売られやすい。とはいえ、必ずそう動くとは限らない。なぜなら金利の上昇局面ではインフレが進行していることが多いからだ。2022年の米国の急激な利上げも、激しいインフレを抑制するのが狙いだった。

前述のとおり、金は現物資産、つまり「モノ」であるためインフレに強い。昨今の金利上昇局面でも、金価格は底堅い動きを見せている。金利がつかないデメリットより、モノとしてのメリットが上回った形だ。

無価値にならない現物資産、劣化しづらく希少性の高い鉱物資源であり、インフレにも強い。戦争や災害、金融危機など有事の際に金が買われるのはこうした理由からだ。万が一に備えて、資産の一部を金で保有しておくことは、自分の財産を守るうえで必要といえるだろう。

『素人でもわかるお金の授業』より引用
(画像=『素人でもわかるお金の授業』より引用)

金価格は国際価格と国内価格の2種類がある

金はニューヨーク市場やロンドン市場をはじめ、世界中で取引されている。その際に基準として用いられているのが米ドル建ての国際価格だ。

日本国内で適用されている取引価格は、国際価格をその時点の為替レートで円建てに換算して決定している。つまり、国内価格は国際価格の推移だけでなく、為替相場の変動にも大きな影響を受けるというわけだ。

また、国際価格の単位はトロイオンス(oz)。1トロイオンスあたりの価格をドル建てで表している。トロイオンスとは、貴金属の取引によく用いられる重さの単位で、1トロイオンス=約31.1035グラムとなる。

一方、国内価格の単位はグラム。1グラムあたりの円価格が表示されている。貴金属メーカーなどが提示する小売価格は、1トロイオンスあたりのドル建て価格を、1グラムあたりの円建て価格に換算したもの。そこに手数料などを加算した金額となっているのだ。

このように、金価格にはドル建ての国際価格と円建ての国内価格、2つの価格が存在することを覚えておこう。

金の円建て価格は円高・円安で大きく変わる

金の国内価格は米ドル/円の為替の動きに大きな影響を受ける。

米ドル/円の為替チャートと比べてみるとわかりやすいだろう。円安局面では、ドル建て価格が下落しても、円建て価格は変わらないかむしろ上昇する。逆に円高局面では、ドル建て価格が上昇しても、円建て価格は変わらないかむしろ下落する。

金投資を始めるなら、ここがもっとも注意するべき点。金の国際価格だけでなく、常に米ドル/円の為替レートをチェックする必要があるのだ。

=『素人でもわかるお金の授業』より引用
まっつん
ニックネーム:まっつん
生年月日:1979(昭和54)年1月24日
血液型:O型
出身:佐賀県
学歴:専門学校卒
職歴:都内某ホテルで1999年から現在まで勤務
趣味:食べ歩き、喫茶巡り、旅行
両親の仕事:商船会社社員
家族構成:両親と弟妹の5人家族
好きな食べ物:パン、天ぷら
好きな女優:深田恭子
好きな歌手:尾崎豊
自分の性格:呑気、能天気

~投資歴~
学生時代yahooオク転売、ブログアフィリやるが挫折。学生時代にFXに手を出すも失敗、競馬やパチンコにもハマるも失敗。当時はパチンコも投資と思っていたが、今思うと若い時にやっていたのは投資ではなく労働収入と気付く。社会人になり純金積み立てと、知り合いに紹介された怪しいいファンドを始める。これが上手く行き200→900万に資産拡大。24、5歳のときに株を始め出す。配当よりも一発当てたかったので、中小小型株を中心に投資。日本よりアメリカ、中国のほうが伸びしろあると思い、海外株を割合多く保有していた。株の投資額は8000万程。27歳から不動産投資をスタート。現在は区分9戸。うち無借金は5件。一棟3棟。太陽光2期を保有。2014年には当時詐欺と言われた仮想通貨にもいち早く着目。リップル10万円分(ピーク時には4、5000万程になっているはずだがパスワードを紛失して現金化できない(苦笑)。ビットコインも購入時から約10倍となり、現在は2000万円ほど保有。

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