この記事は2024年1月10日(水)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「西原宏一氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。


FXトレード戦略
(画像=taka/stock.adobe.com)

2024年1月10日(水)の午前11時すぎに、現役トレーダーの西原宏一さんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。

西原宏一
青山学院大学卒業後、1985年に大手米系銀行のシティバンク東京支店へ入行。1996年まで同行にて為替部門チーフトレーダーとして在籍。その後、活躍の場を海外へ移し、ドイツ銀行ロンドン支店でジャパンデスク・ヘッド、シンガポール開発銀行シンガポール本店でプロプライアタリー・ディーラーなどを歴任後、独立。ロンドン、シンガポール、香港など海外ヘッジファンドとの交流が深く、独自の情報網を持つ。

現在の為替相場の傾向や相場観

昨年2023年の米ドル/円のマーケットのコンセンサスは、FRBピボットと日銀ピボットが注目されていた。つまり、米国の利下げと日本の超金融緩和政策からの脱却。結果、米ドル/円は下値を模索するという意見が大半。

ところが、そうした思惑は2023年新年早々に崩れる。米ドル/円は2023年1月16日に127.63円の安値をつけてから急反発。年末の151.91円の高値に向け円安が進行した。その要因は、FRBも日銀もマーケットの思惑のような金融政策は進行しなかったためだ。

そうしたことから今年2024年のマーケット参加者は、新年の動きを警戒していた。今年の米ドル/円も新年早々一気に5円急騰。今回は金融政策ではなく、新NISAによる日本の個人投資家の外貨買いが影響しているといわれている。

これを表しているのが、日経平均と米ドル/円。昨日1月 9日(火)の日経平均は33年ぶりの高値を付け大きく上昇。ところが米ドル/円は一時143.49円に反落。日経平均と米ドル/円の相関性が薄れている。

現在の為替相場の戦略やスタンス

視点を変えれば、ヘッジの米ドル/円の買いがでないのは、今回の日本株の買いは海外勢ではなく国内の投資家からの日本株買いだということがわかる。

ともあれ、年初いきなり5円急騰してスタートした米ドル/円。欧米勢があまり気にしていない新NISAからのドル需要が中期では効いてくると想定している。米ドル/円の押し目買い。

それでは、本年も楽しくFXに取り組んでいきましょう!

▽米ドル/円 日足チャート

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(画像=羊飼いのFXブログ)

*:当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。