この記事は2024年1月11日(木)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「神田卓也氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。
2024年1月11日(木)の午前10時時点に外為どっとコム総合研究所の神田卓也さんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。
神田卓也
株式会社外為どっとコム総合研究所取締役調査部長上席研究員。1987年福岡大学法学部卒業後、第一証券を経て、1991年メイタン・トラディション入社。インターバンク市場にて、為替・資金・デリバティブ等の取引業務を担当し、国際金融市場に対する造詣を深める。2009年7月外為どっとコム総合研究所入社。
現在の為替相場の傾向や相場観
昨日10日(水)は、厚労省が発表した11月の毎月勤労統計で日本の賃金の伸びが鈍かったことから日銀が当面はマイナス金利解除を維持するとの観測が出た模様で円が全面的に下落した。
そうした中、本日11日(木)は日銀支店長会議が予定されている。植田日銀総裁は同会議を統計には表れないデータを得る重要な機会と位置付けており、昨年12月の金融政策決定会合後の会見でも各支店の報告を注視する考えを示した。
また、日銀は元旦に起きた能登半島地震が日本経済に及ぼす影響をどのように見ているのかという点も、今後の金融政策を占う上でポイントになりそうだ。
現在の為替相場の戦略やスタンス
本日11日(木)のNY市場では米12月CPIが発表される。現在、米金利先物は次々回3月のFOMCでの利下げ開始を有力視しているが、その織り込み度合いは65%前後でまだ確信には至っていない様子。米12月CPIの結果次第で市場の利下げ期待が大きく変化する可能性もあるため注目したい。
本日11日(木)の米ドル/円は、約1カ月ぶりに146円台半ばへと上昇する可能性がある反面、144円台前半へ反落してもおかしくない。いずれにしても、日米金融政策の次の一手に関する思惑で大ぶりな変動が続く公算が大きい。
▽米ドル/円の日足チャート
※当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。