SBパワー

ソフトバンク <9984> のグループ会社で電気事業を行うSBパワーは12月1日、関東圏に所在する太陽光発電設備で発電された50kw未満の低電圧の電力を、買い取るサービスを開始すると発表した。自然エネルギーの一つである太陽光発電の電力を集め、事業基盤をさらに整える構えだ。

SBパワーは、太陽光や風力など自然エネルギーによって生み出された電気の供給を事業とする、特定規模電気事業者(PPS: Power Producer and Supplier)で、SBテレコムを通じて法人企業への販売を図っている。SBテレコムのネットワークサービスやクラウドコンピューティングといった企業向けサービスと組み合わせたソリューションとしての提案を図っている。


40MW級の電源確保が目途

今回、SBパワーが明らかにした買取方針も、孫正義氏率いるSBグループらしく注目を集めそうなもので、電力会社が再生エネルギーによる発電会社からの電力購入価格を定めている固定価格買取制度(FIT: Feed In Tariff)で決められた価格よりも1円高く買い取るというものだ。

FITについては、経産省(METI)が定める再生エネルギー普及政策の一つ。太陽光発電などの再生可能エネルギー発電事業者で関東圏内で稼働していれば、FIT事業者としてMETIの認定を受け、電力会社の送電網に接続すれば、この公定価格で電力会社への売電が可能になる。

SBパワーの発表はこれに対して、FIT価格を上回る価格で電力の調達を打診するもの。買取りを進めるのは、2012 年度または 2013 年度の固定買取価格の適用を受ける電力で、買取りを行う地域は関東圏(東京電力管内)に限定される。まずは1万棟を目標に電力の買い取り先を募る。1万棟の購入が実現すれば40MW相当の電源を確保することになるとのことだ。