ガンホー・オンライン・エンターテイメント株式会社
(画像=ガンホー・オンライン・エンターテイメント株式会社 )
坂井 一也(さかい かずや)――取締役 財務経理本部長兼CFO
1965年1月28日生まれ。大学時代に株式会社システムソフトの創業者の樺島正博氏と知り合いソフトウェアビジネスを学ぶ。 九州産業大学商学部商学科卒業後、1987年株式会社九州相互銀行(現株式会社十八親和銀行)へ入行。銀行入行後は、貸付係、法人営業を経験。 1993年エクス・ツールス株式会社へ入社、2002年に同社代表取締役社長に就任。 その後、ガンホー・オンライン・エンターテイメント株式会社の創業に参画、2004年に管理部長兼CFOとして入社し、2005年に取締役に就任。 2014年より財務経理本部長兼CFOを務める。
2002年創業。同年12月にPCオンラインゲーム「ラグナロクオンライン」の正式サービスを開始、2022年にサービス開始より20周年を迎えた。 近年はグローバル展開を強化しており、2012年にリリースしたスマートフォン向けタイトル「パズル&ドラゴンズ」は国内累計6,200万ダウンロード、北米累計1,500万ダウンロードを達成。また、2020年にリリースしたNintendo Switch™向けタイトル「ニンジャラ」は世界累計1,100万ダウンロードを達成している。 そのほか、現在国内外にて家庭用ゲーム機向けゲーム、スマートフォンゲーム、およびPCオンラインゲームの企画、開発、運営、配信、販売などを行っている。

目次

  1. 坂井様のご経歴と現在までの事業変遷について
  2. 貴社における坂井様の役割について
  3. 坂井様の思い描いている御社の未来構想について
  4. ZUU onlineユーザーならびにその他投資家へ一言

坂井様のご経歴と現在までの事業変遷について

ーー坂井様のご経歴と御社の歴史について、改めてご紹介いただけますでしょうか。

ガンホー・オンライン・エンターテイメント株式会社 取締役 財務経理本部長兼CFO・坂井一也氏(以下、社名・氏名略):大学時代からソフトウェアのビジネスに関わっており、最初はPCオンラインゲームをカセットテープやフロッピーで販売していましたが、業績が安定しなかったため、アプリケーションソフトウェアの販売に転向しました。その際、ソフトの販売代理店契約に加え、共同開発をする契約をアメリカの会社と結び、日本で販売していました。

その後、ガンホーが2002年に設立され、私は外部から参画しました。上場を目指して事業展開し、2005年に東京証券取引所に上場しました。その頃、ラグナロクオンラインというPCオンラインゲームがヒットし、ユーザー数が増加しました。

その後も世界で売れるタイトルを作ることを目指し、携帯電話向けのゲームを開発しましたが、なかなかヒットしませんでした。しかし、2012年にパズル&ドラゴンズ(パズドラ)が登場し、大ヒットしました。それをきっかけに売上が急増し、株価も大幅に上昇しました。

現在も日本だけでなく、海外でも売れる作品を作りたいという想いでゲーム開発を進めています。最近の海外売上比率は54%に達しており、将来的には7割を海外、3割を日本でという感覚を持っています。パズドラのヒットは素晴らしいことでしたが、ガンホーにとっては通過点であり、最終目標ではありません。必ず世界で売れる作品が出てくると確信しています。

ーーさまざまなご経験をされてきた中で印象に残っていることはございますか?

坂井:株主総会で厳しい意見をいただいたことが印象に残っています。当時、売上が70億円で最終損益がマイナス49億円という状況で、株主から「こんな決算書見たことない」と叱責されました。それ以降、努力を重ねてきました。

パズドラが登場した時も印象的でした。iPhone用のアプリがリリースされ、瞬く間にユーザー数が増加しました。その後、アンドロイド版もリリースされ、売上がさらに伸びました。

貴社における坂井様の役割について

ーーでは、坂井さんが貴社で果たされている役割について教えてください。

坂井 :最初の頃は私と社員2名、そして事務スタッフ2名でスタートしました。当初は契約関係や経営管理なども含め、開発以外のほとんどの管理面を全て私が担当していました。

ーー今現在、坂井さんが担当されているのはどのような領域でしょうか?

坂井:現在は財務・経理本部長として活動しており、M&Aなどにも関わっています。また、子会社の管理面も全て見ており、ほとんどの子会社の役員も兼任しています。

ーー坂井さんが経験されている新規事業立ち上げなどの際に、意思決定をされるポイントは何でしょうか?

坂井:経営においては、人、もの、お金が重要です。私の持論としては、人がいて売るものができたらお金がついてくると考えています。新しい技術については最終的にお金で解決されることが多いので、まずは人物管理が大切だと思っています。

また、人間力も重要です。専門性があって、人間的にも成長できることが大切だと考えています。自分のために頑張ることも大切ですが、他人のために頑張ることで諦めずに続けられると思います。例えば、家族ができたら守るべきものが増え、諦めることができなくなります。最終的には、その事業が世の中のためになるかどうかを考慮して意思決定を行っています。

ーーありがとうございます。

坂井様の思い描いている御社の未来構想について

ーー坂井さん、ガンホー・オンライン・エンターテイメントの今後の展望についてお聞かせいただけますか?世界でヒットできるゲームを目指していると伺いましたが、その実現に向けて抱えている課題やブレイクするポイントは何でしょうか?

坂井:そうですね、実現するためには、とにかくやり続けることが大切だと思っています。成功するまでやり続ける、それが私たちのポリシーです。現在、5本のタイトルが開発中で、それぞれ異なるアイデアが詰まっています。リリース時期については、本当に面白いものができて自信があるものがあった時にしかリリースしないと思います。ですので、やり続けることが大切です。

ーーなるほど。今後、海外でメガヒットするようなコンテンツを作るにあたって、国内向けと海外向けでの違いはどのように捉えていますか?

坂井:実際、ローカライズやカルチャライズが重要ですね。各国で禁止されていることや文化的な違いに対応するため、同じタイトルでも若干違った仕様になることがあります。血がダメな国もあるといったように、いろいろな要素を考慮してカルチャライズしています。もちろん、現地の文化や文脈を理解するためにネイティブチェックも行っています。

ーー今後の資本市場との向き合い方や活用方法についてお聞かせいただけますか?

坂井 :現在の株価は私たちの評価がされていないと感じていますので、もっと評価されるように、理解していただけるように努めていきたいです。また、資金調達もある程度の資本市場を活用して行う予定です。

ーー投資家とのコミュニケーションで伝えたいポイントや成長可能性について教えていただけますか?

坂井:私たちのビジネスはゲーム事業であり、売り上げを予測するのは難しい面があります。ただ、タイミングが非常に重要であり、ヒット作を生み出す可能性を高めるためには、一生懸命やり続けることが大切です。投資家の皆さんには、私たちが生み出すタイトルを見ていただくことが一番だと思います。

ーーそのヒット作を生み出すための工夫や取り組み、また会社のポリシーについて教えていただけますか?

坂井:開発チームが一生懸命考え続けることが最も重要です。ユーザー様と向き合い続ける姿勢も大切ですね。やはり、一生懸命やり続けることが何よりも大切だと思います。

ZUU onlineユーザーならびにその他投資家へ一言

ーーZUU onlineの皆様へ一言、ここに注目してほしいというところをお聞かせいただけますか。

坂井:私たちは世界で売れるタイトルを生み出せると確信しておりますし、そのための開発を続けてまいります。ぜひ今後もご期待いただければと思います。

ーー本日はお時間いただきありがとうございました。

氏名
坂井 一也(さかい かずや)
社名
ガンホー・オンライン・エンターテイメント株式会社
役職
取締役 財務経理本部長兼CFO

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