この記事は2024年11月14日(木)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「神田卓也氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。


FXトレード戦略
(画像=bephoto/stock.adobe.com)

2024年11月14日(木)の11時時点に外為どっとコム総合研究所の神田卓也さんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。

神田卓也
株式会社外為どっとコム総合研究所取締役調査部長上席研究員。1987年福岡大学法学部卒業後、第一証券を経て、1991年メイタン・トラディション入社。インターバンク市場にて、為替・資金・デリバティブ等の取引業務を担当し、国際金融市場に対する造詣を深める。2009年7月外為どっとコム総合研究所入社。

現在の為替相場の傾向や相場観

昨日13日(水)に発表された米10月CPIは、総合、コアともに予想通りの伸びだった。

予想以上に加速しなかったことに安堵したのか、米ドル/円は発表直後にこの日の安値となる154.34円付近まで60銭ほど下落。しかし、注目すべきはそこからの切り返しで、米長期金利の持ち直しとともに155.62円付近まで約1円30銭のV字反発を見せた。

押し目買いの強さや倍返しでの反発は、地合いの強さをあらためて認識させられる動きであった。トランプ米政権の発足に向けて、いわゆる「利食い」以外にドルを売る理由がないのが実情だろう。

現在の為替相場の戦略やスタンス

現状、ドル以外に、買うべき理由のある通貨が見当たらないとも言えそうだ。なお、米国のトランプ次期大統領は国内で減税を行う一方、海外へは関税を強化する方針だ。いずれも米長期金利の押し上げ(米債売り)につながることからドル高を誘発するとの見方が強い。

米ドル/円は心理的節目の155.00円を超えたことで上昇に弾みがついており、本日14日(木)日本時間朝は155.80円台に続伸している。

トランプ・トレードによる米債売り・ドル買いは少なくとも再来週28日(木)の米感謝祭前まで続くと予想しており、米ドル/円の上値余地は158.00円前後まで拡大したと見ている。

▽米ドル/円 4時間足チャート

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(画像=羊飼いのFXブログ)

※当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。