外為どっとコム トゥデイ
(画像=外為どっとコム マネ育チャンネル)

主要通貨ペア(ドル/円、ユーロ/円、豪ドル/円、ポンド/円)について前営業日の値動きをわかりやすく解説し、今後の見通しをお届けします。

作成日時 :2025年5月8日8時30分
執筆・監修:株式会社外為どっとコム総合研究所 調査部 中村勉

目次

▼7日(水)の為替相場
(1):米中貿易交渉へ
(2):中国人民元金利引き下げを発表
(3):米大統領「対中関税は先に引き下げない」
(4):FOMC 金利を据え置く
(5):FRB議長 様子見姿勢を強調

▼7日(水)の株・債券・商品市場

▼外為注文情報/ ▼本日の見通し/ ▼ドル/円の見通し:日足一目均衡表の基準線を意識した動き/ ▼注目の経済指標/ ▼注目のイベント

7日(水)の為替相場

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期間:7日(水)午前6時10分~8日(木)午前5時55分 ※チャートは30分足(日本時間表示) 出所:外為どっとコム

(1):米中貿易交渉へ

「ベッセント米財務長官とグリアUSTR(米通商代表部)代表が貿易交渉開始に向け中国当局者と会談する」と伝わった。その後、中国外務省は「何立峰副首相が9日から12日の日程でスイスを訪問し、ベッセント氏らと会談する」と発表。米財務省も同様の発表をした。またベッセント氏は10日と11日に中国側との会談を予定していることを明らかにした。米中貿易摩擦緩和への期待からリスクオフの巻き戻しとなり円売りが強まった。

(2):中国人民元金利引き下げを発表

中国人民銀行は7日ものリバースレポ金利を1.5%から1.4%へ引き下げ、預金準備率を0.5%引き下げると発表。米中貿易戦争の影響から同国の景気を支える方針を示した。

(3):米大統領「対中関税は先に引き下げない」

トランプ米大統領は中国との貿易交渉を進めるために先に関税を引き下げるつもりがないと述べた。同氏はここ数日中国に対する関税をいずれは引き下げる用意があると示唆していたが、米中が関税引き下げで合意することが困難な道のりであることが改めて示された。

(4):FOMC 金利を据え置く

米連邦公開市場委員会(FOMC)は大方の予想通りに政策金利であるFF金利の誘導目標を「4.25-4.50%」に据え置いた。声明では「経済見通しを巡る不透明感はさらに増した」「失業率の上昇とインフレ率の上昇のリスクが高まっている」とした。

(5):FRB議長 様子見姿勢を強調

パウエルFRB議長はFOMC後の会見で「企業と家計が非常に悲観的になっているものの、経済は依然として健全だ」とした上で、「関税を巡る不確実性があまりにも大きいため、何が適切な金融政策対応かは全く明確ではない」「状況が明確になるのを待って行動することが出来る」と述べて、利下げを急がない姿勢を改めて強調した。なおトランプ大統領の利下げ要求は「われわれの仕事に全く影響しない」と語った。