外為どっとコム トゥデイ
(画像=外為どっとコム マネ育チャンネル)

主要通貨ペア(ドル/円、ユーロ/円、豪ドル/円、ポンド/円)について前営業日の値動きをわかりやすく解説し、今後の見通しをお届けします。

作成日時 :2025年7月10日8時30分
執筆・監修:株式会社外為どっとコム総合研究所 中村勉

目次

▼9日(水)の為替相場
(1):中国CPI・PPI発表
(2):独連銀総裁「ECBは良い態勢」
(3):米大統領 新たな書簡を公表
(4):FOMC議事録 見解に相違あり

▼9日(水)の株・債券・商品市場

▼外為注文情報/ ▼本日の見通し/ ▼ドル/円の見通し:方向感模索/ ▼注目の経済指標/ ▼注目のイベント

9日(水)の為替相場

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期間:9日(水)午前6時10分~10日(木)午前5時55分 ※チャートは30分足(日本時間表示) 出所:外為どっとコム

(1):中国CPI・PPI発表

中国6月消費者物価指数(CPI)は前年比+0.1%で市場予想(-0.1%)を上回り、今年の1月以来5カ月ぶりにプラスへ転じた。一方で同生産者物価指数(PPI)は-3.6%と予想(-3.2%)を下回り2023年7月以来の水準へ低下した。

(2):独連銀総裁「ECBは良い態勢」

独連銀のナーゲル総裁は「今後の展開に対応する上で、欧州中銀(ECB)は良い態勢にあると言っていいだろう」と語り、追加利下げについては「計画も排除もするべきではない」「高水準の不透明性がすぐに消えることはない。したがってECBは思慮深く行動し、データに基づき会合ごとに決定していくことが望ましい」との見解を示した。

(3):米大統領 新たな書簡を公表

米トランプ大統領はフィリピンやアルジェリア、イラクなどへの関税通知の書簡を公表した。その後、4月に発表された上乗せ関税のリストには含まれていなかったブラジルへの50%の関税を発表。ブラジルは対米貿易赤字国だが、トランプ大統領は「われわれに対して全く良い対応をしていない」と説明した。ただ、外国為替市場への影響は限定的だった。

(4):FOMC議事録 見解に相違あり

米連邦準備制度理事会(FRB)は6月17-18日に開催された米連邦公開市場委員会(FOMC)議事録を公表。「数人の参加者は関税が一時的な物価上昇を引き起こすものの、より長期のインフレ期待には影響しないと指摘した。しかし大部分の参加者は関税がより持続的な影響をインフレに与えるリスクがあると主張した」と記してあり、関税がインフレに与える影響についての見解に相違があることが確認された。また「大半の参加者は政策金利の目標レンジを今年いくらか引き下げることが適切である可能性が高いと評価」「数名の参加者はデータが予想通りに推移すれば、次回会合で早急に政策金利の目標レンジ引き下げを検討する可能性があると指摘」ともあり、今後の利下げペースを巡る意見の相違もあった。