コンサルティング営業=フィービジネスモデルへの転換を図る

大手金融機関は諸々の問題を抱えていた売買手数料ビジネスを改め、顧客の資産をより長く多く預かり、資産残高に応じた報酬を受領するストック収入型のビジネスモデルへ転換を図っている。その一環として、資産残高に所定の報酬率を乗じた報酬を受領する、ファンドラップの拡販推進があるのだ。

これまでの売買手数料を主軸としたビジネスにおいて、投資信託(購入時手数料3%)を販売すると、その時点では大きな売買手数料が販売会社たる金融機関の収益となる。しかしその後は、販売会社が得られる信託報酬は一般的に年間0.2~0.8%程度である。

その点、ファンドラップの場合、買付に伴う手数料は無いものの、投資顧問料、ファンドラップ・フィーといった形で、販売会社は年間2%~4%程度の手数料を得ることができる。これは売買手数料と異なり、比較的安定した収益源である。更にファンドラップであれば、金融機関の担当者にとって顧客に短期売買を勧誘する必要性は無く、不要なクレームの発生を防ぐこともできる。ファンドラップを推進し、顧客の資産をより多く、長く預かることで収益を大きくしていくことが、金融機関各社の戦略なのだ。

商品の販売機能のみならず、顧客のファイナンシャル・プランに長く寄り添うアドバイザーとしての機能も果たす、という金融機関の意思がファンドラップには込められているのではないだろうか。

(ZUU online)

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