慎重さが要求される、現地のパートナー選び

見逃せないのは、現地進出に成功している企業は必ずデベロッパーや現地企業などのパートナー選びに慎重を期していることだ。海外の新しい地に進出する場合、調査はもとより現地の制度の理解や立地の選定など、非常に大きな苦労が伴う。

したがって、パートナーシップが進出の是非を問う大きなポイントとなる。成功している店の中には、日本側がレシピやオペレーション設計を担当し、店舗開発や運営は現地のパートナー企業に任せているといった事例も多い。


『クールジャパン』も追い風に

クールジャパン機構は、「日本の魅力(クールジャパン)」発信のため海外需要開拓を支援・促進する目的で2013年に設立された官民ファンドだ。ラーメンを含めた日本の食文化に対する海外の関心が大きく高まる中、一部のチェーン店は欧米や豪州での出店に向け、同機構からの融資を受けており、これも進出の追い風となっているといえる。

注目したいのは、こうした金融面の取り組みや前述の価格戦略などが、実は「自然体での試行錯誤」が生み出した結果である点だ。決して「計算ずくめの戦略」などではなく、成功したい一心での必死の策がもたらした結果なのだ。

今、海外戦略を練る外食産業全般に求められている姿勢としては、ラーメンブームの要因を冷静に分析し、成功ポイントがどこにあったのかを正しく見極めることなのだろう。(ZUU online 編集部)

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