磁気テープは安くて安心、長期保存もできる
今後、データ量とIT投資が増加する中で、磁気テープがハードディスクと並んで、投資の有力な候補になっていく。
理由の第一は、磁気テープがハードディスクに比べて安い点にある。日本オラクルによると、100テラバイト(新聞の朝刊の数十万年分に相当)保存する場合に必要な投資額は、ハードディスクは1テラバイトあたり7万円だが、磁気テープだと1万5千円で済む。技術の進歩により、データの長期保存にも耐えられるようになった。
データの読み出し/書き込みの速度はハードディスクに軍配が上がるが、保存されるデータが、すべて頻繁に読み出されるわけではない。とりあえず保存しておこうという需要も大きい。そのような用途では、読み出し/書き込みの速度は大きくな問題ではなくなる。
また、磁気テープは常に稼働させておく必要がない。災害や停電、クラッシュ、ウイルス攻撃などによるデータ損失のリスクが低く、30年以上といわれる長期保存も大きな利点だ。
磁気テープは日本のお家芸
磁気テープ関連で日本メーカーは強い。磁気テープでは富士フイルム <4901>、ソニー <6758>、日立マクセル <6810>がほとんどのシェアを持っている。磁気ヘッドの製造ではTDK <6762> 、ベースフィルムの製造では東レ <3402> や 帝人デュポンフィルムが強い。
世界は本格的なIoTの時代に突入しようとしており、コストと安全性でハードディスクを大きくリードする磁気テープは大きな可能性がある。磁気テープの高い技術を支える日本のメーカーに、これからも注目したい。(ZUU online 編集部)
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