投資,計画
(写真=Thinkstock/Getty Images)

「ナンピン買い」とは、投資した株が値下がりした場合にさらに同じ株を買い増しし、取得した株の平均単価を下げて値を戻すのを待つ投資手法を意味する証券用語だ。株価が上昇すれば損失を補うことができるが、逆にナンピン買いの後も株価が値下がりすると、投資家は傷口を広げることになる。「下手なナンピンすかんぴん」という相場格言もあるほどで、損失拡大の深みにはまるナンピン買いは全力で回避しなければならない。

ナンピンは「難平」とも書き、困難を平準化するという意味が含まれているといわれている。ナンピン買いを行う場合は、株価が底値をうつのを見計らってから買うなど、注意深く行動する必要がある。


短期売買ならナンピン買いより損切り

まず、計画性のないナンピン買いを避けるべき理由について、簡単に説明したい。

ある銘柄に50万円を投資し、500円で1000株を取得し、その後、株価が400円に値下がりしたと想定しよう。株価が下落してから特に何もしなければ、株価が500円に戻らない限り損益はマイナスのままである。しかし、400円で再び1000株を購入した場合は、2000株を平均単価450円で保有する形となる。ナンピン買いをしておけば、450円に戻った時点で損失は解消される。さらに株価が上昇し500円に戻れば、1割以上の利益が得られる。

しかし、上がることもあれば下がることもあるのが株式相場だ。400円でナンピン買いを入れた後に、株価が下がり続けたらどうなるか。持ち高が2000株に膨らむということは、損失の膨らみ方もナンピン買いをする前の2倍になる。

仮に株価が300円まで下落したとしよう。この場合の損失は、500円で株を買ったまま何もしなかった場合は20万円だが、400円でナンピン買いをした場合は30万円となる。ナンピン買いをした方がより大きな痛手を被る。ナンピン買いで投資資金が底をついてしまえば、打つ手がなくなり、身動きがとれなくなる。

投資家が短期売買で利益をあげようとする場合は、予測が外れた時には安易なナンピン買いに走らず、素早い損切りを行うことが大切であるという結論に至る。