米消費者金融保護局(CFPB)は12月22日、最新の「消費者苦情データ」では送金トラブルの増加が目立つとコメント。最も多く苦情が申し立てられた企業はJPモルガン・チェース、ペイパル、ウェスタン・ユニオン、マネーグラムの4社で、苦情の80%が6月から9月にかけてのサービスに集中している。

5200件の苦情のうち、42%が送金延滞やカスタマーサービスへの不満

CFPBは消費者から寄せられる膨大な量の苦情の中から、毎月地域を限定してウェブサイト上で公開する「スナップショット」と呼ばれるシステムをとっている。

最新のスナップショットではジョージア州からの77万件の苦情が取り上げられているが、そのうち5200件が送金に関するトラブルだ。

苦情の内容は詐欺行為のほか、42%が金融機関への送金サービスにあてられたもので、送金の延滞やカスタマーサービスなどに不満を抱いている消費者が多数存在するにも関わらず、「消費者の権利」について十分理解している消費者はごく一部だという。

企業は99%の苦情に回答

CFPBは消費者の権利を保護する目的で、2011年から苦情を受け付けるサービスを開始。現在までの約50万件の苦情を消費者から収集し、3000社の企業に釈明を求めている。

企業の回答率は99%(49万8211件中49万5763件)と非常に高く、98%の企業が速やかな回答を心がけているが、消費者の不満や根本的な問題が解決しないまま、裁判に発展したり立ち消えてしまうケースも多い。

CFPBの責任者、リチャード・コードレイ氏は、消費者が100%安心して利用できる送金サービスの確立を目指し、今後も金融機関への働きかけを継続していく意思を示している。(ZUU online 編集部)

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