米ビットコイン・スタートアップ、コインベースに勤めるオラフ・カールソン・ウィー氏は、2013年2月のコインベース入社を機に、従来の通貨を一切使用しない「ビットコイン・オンリー生活」に突入。その一風変わった生活について米フォーブス誌などに語ったようだ。ウィー氏には業界人という利点はあるが、通貨としてはまだまだマイナーなビットコインのみに依存する生活は、それ相当の苦労がともなうのではないだろうか。

ウィー氏「ビットコインは不換通貨よりも楽で安全」

同誌の取材に応じたウィー氏は、ドルなど不換通貨の取り扱いに不便さ感じ、「ビットコインでの支払いが最も簡単で安全だと感じた」ことを、そもそもの動機として挙げている。

しかしまったく知名度がないに等しかったビットコインに対し、「家族や友人からの理解を得るのに苦労をした」と当時を振り返っている。

オーバーストックのような大手ネット通販店を筆頭に、スターバックスやホール・フーズ・マーケットなど、ビットコインが使える小売店が急激に増加中の近年、食料品や身の回りの品の購入には以前ほど大変ではないそうだ。

また世界3800万店のVISA加盟店でビットコイン決済が可能な「Shiftカード」(コインベース発行)の登場など、ビットコイン・ユーザーにとっては追い風になる状況だ。

ビットコインが利用できない支払い――家賃や光熱費などには、友人などにそれ相当のビットコインを譲渡する代わりに支払いを済ませてもらうという手段で切り抜けている。

ビットコイン生活は独身生活者の特権?

ここまで徹底してビットコインにこだわるもう1つの理由は、「投資対象としてのギャンブル性」にあるようだ。

ウィー氏はビットコインの価格の変動が「ビットコイン生活」に浮き沈みをもたらしているという事実を認める一方で、将来的にビットコインの価格が跳ね上がることを期待しており、今後「買い」を増やして貯蓄にまわし、将来的にビットコインに不換通貨並みの流通が見られるまで、売却には手をださないそうだ。

「自分が所帯もちで住宅ローンでも抱えていれば、まったく別の話になるが」と話すなど、26歳という若さならでは野望を垣間見せた。(ZUU online 編集部)

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