自分にはその時々の判断で「その都度投資」を行うのが向いているのか、それとも「自動積立投資」が向いているのか、悩む人は少なくない。結論からいえば、性格や多忙度によって向き不向きがある。そして、この判断を誤ると資産運用にマイナスの影響が出る可能性があるため注意が必要だ。
どの投資対象でも悩むことがある……
現在は自動で積立投資を行える金融商品が多くあるため、「その都度投資すべきか」「自動積立投資にすべきか」という点で特に悩みやすい。その都度投資型は、投資対象の価値の上下を確認しながら投資するタイミングを見計らい、収益を最大化することを目指す方法である。
一方、自動積立投資型は価格の上下は気にせず、最初に設定したルールで機械的に黙々と積立投資を続けていく方法だ。この2つの選択肢で悩んだ際、どのような判断基準で選ぶべきなのだろうか。
「その都度投資」と「自動積立投資」のメリット・デメリット
その都度投資と自動積立投資のどちらを選ぶか判断するにあたって、それぞれのメリットとデメリットをきちんと把握しておきたい。
「その都度投資」のメリット・デメリット
その都度投資の場合は、価値が下落したときに投資をすれば、少ない資金で投資対象を多く保有することが可能だ。例えば株式投資の場合、1株が100円のときは10万円で1,000株を保有できるが、1株が50円に下落した場合は10万円で2,000株も保有できることになる。
一方でこうした予想がはずれ、想定以上に株価が下落し、結果として最も良いタイミングで株式を購入できないことも少なくない。またその都度投資の場合、日ごろから株価のチャートを見る必要があり、投資に多くの時間を費やさなくてはならないこともデメリットだ。
「自動積立投資」のメリット・デメリット
自動積立投資の場合は、株式投資を行う場合でも、毎日のようにチャートを見て日々の動きを確認する必要がない。また、投資対象の価値が高いときに積み立てをしてしまう可能性もあるが、一方で投資対象の価値が低いときにも自動で積み立てが行われるため、結果として購入価格が平準化される。つまり、高値つかみのリスクを減らせる。
デメリットは、一時的に起きた価値の大暴落の際に多くの資金を投資できないことだ。価値の大暴落は投資する側からすれば「バーゲンセール」ともいえるが、自動積立投資ではそのチャンスを活かすことができない。
「性格」から見た向き不向き
前述したメリット・デメリットを踏まえ、「性格」から見た向き不向きを考えてみよう。
「その都度投資」が向いている人
その都度投資が向いている人は、リターンの最大化にこだわりたい人だ。含み損がある状態が続くと気になってしかたがないという人にとっても、ストレス軽減という意味でその都度投資が選択肢の一つとなる。日ごろから投資対象の値動きを見ていれば、損切りの判断もしやすい。
「自動積立投資」が向いている人
保有している投資商品の価値の上下に一喜一憂せずにいられる人は自動積立投資向きだ。また、長期的な視点で投資を続けることができたり、リターンの最大化よりも堅実さを求めたりする人なども自動積立投資が向いている。
「多忙度」から見た向き不向き
「多忙度」から見た向き不向きもある。
「その都度投資」が向いている人
チャート分析やファンダメンタルズ分析 (※) をする時間が十分にとれ、投資判断のためにたっぷりと時間をかけられる人は、その都度投資が向いているだろう。
※国の経済や企業の財務状況、業績データなどをもとに、株価や為替の将来の値動きを予想する手法のこと
「自動積立投資」が向いている人
時間の余裕は、投資活動において冷静な判断をするために欠かせない。そのため、仕事が多忙な人や、趣味に多くの時間をかけたい人など投資にかけられる時間があまりない人は、自動積立投資が向いているといえる。
自動積立投資は具体的にどうやって始める ?
ここまでの解説を読んで「自分は自動積立投資に向いている」と感じた人もいるかもしれない。では、具体的に自動積立投資はどのように始めればよいのだろうか。ここでは、大和ネクスト銀行の外貨積立のケースを例に説明していく。外貨積立とは、円預金よりも高い金利がつく外貨を積み立てていく投資手法のことを指す。
大和ネクスト銀行では、外貨預金のサービスの一環として外貨積立を提供しており、外貨預金口座を開設後に米ドルか豪ドルで積み立てを行うことが可能だ。積立金額は、1,000円以上500万円以下の範囲内において1,000円単位で指定し、積立日は毎月10日か25日のどちらか一方か両方を指定する形となる。大和ネクスト銀行では、外貨の買付時に「為替スプレッド」がかからないことも大きな特長だ。
為替スプレッドとは、買値と売値の差のことを指す。外貨保有における手数料の一種だが、為替スプレッドが0円であることから、外貨買付のコストを抑えて外貨積立ができる。
外貨預金の自動積立を検討してみよう
投資にかけられる時間があまりない人がリスクを抑えて資産運用をするなら、自動積立投資が王道といえるだろう。リターンの最大化を試みることはできないが、特に老後に向けた資産運用に関しては極端な高値つかみをしてしまうリスクを下げることが優先される。そのため、リスクヘッジの一つとして外貨預金の自動積立などをぜひ検討したいところだ。
(提供:大和ネクスト銀行)
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