近年ベトナム経済の未来を有望視する投資家が増えているのは「着実な経済成長」「生産年齢人口の割合の高さ」「進む産業構造改革」といった好材料があるからだ。そんなベトナムへの投資で堅実なリターンを得るなら有望企業へ分散投資する「投資信託」が選択肢の一つに上がる。本記事では、ベトナム経済の未来展望や各業種の有望企業について紹介していく。
ベトナム経済の明るい未来展望
ベトナムでは、1980年代後半に社会主義経済から市場経済への転換が進行。2015年ごろからは、中国を上回る経済成長率を記録している。コロナ禍の以前のベトナムは、2017~2019年に7%前後の成長率となり、2023年以降もこの水準が維持される予想だ。ベトナムの経済成長を支えているのは、豊富な労働力や堅調な輸出、製造業関連への積極的な内外投資によって産業構造改革が進んでいることである。
さらに国民の所得増加によって内需の伸びも好調でベトナム経済の成長を下支えしているのが現状だ。かつて世界においては、中国の経済成長が目立っていた。しかしベトナムは「ポストチャイナ」と呼ばれることもあるほど今後の躍進への期待感は高まっている。以降では、ベトナム市場で上場している有望企業を業種ごとに紹介していく。
「素材業」の有望企業
ベトナム市場の素材業のなかで有望といわれているのは、以下の2社である。
・フ―タイ<PTB>
・ホアファットグループ<HPG>
フータイ<PTB>:石材製品や木製家具で存在感
フ―タイ<PTB>は、石材製品や木製家具を製造・販売している企業だ。1994年に法人設立、2011年7月にベトナムの株式市場に上場した。石材製品に関しては、自社で多数の石鉱山を所有しているため、原材料の「自給率」が高いことなどで知られている。また木材家具に関しては、輸出が好調。木材家具の売上の約90%以上は、輸出が占めている。
近年は、不動産事業も展開しているため、同社の新たな売上アップが期待できるだろう。
ホアファットグループ<HPG>:大手鉄鋼企業、事業多角化に注目
ホアファットグループ<HPG>は、ベトナムの大手鉄鋼企業だ。同グループは、1992年に法人設立、株式市場に上場したのは2007年11月。鉄鋼部門がグループの売上と利益の80%以上を占めており、11社あるグループ全体で約2万人の従業員を抱えている巨大企業である。近年は、事業の多角化を推進し、オフィス用品や家電、住宅の賃貸・販売などのほか、養鶏業なども展開している。
「銀行業」の有望企業
銀行業のなかで有望と言われているのが以下の2社だ。
・ベトナム外商銀行<VCB>
・軍隊商業銀行<MBB>
ベトナム外商銀行<VCB>:高い信頼性、国際決済業務に注力
ベトナム外商銀行<VCB>は、英語では「ベトコムバンク(Vietcombank)」という名称で知られる同国の大手商業銀行だ。1996年に株式会社化され、2008年に株式公開した。銀行を対象とした信頼性ランキングなどで上位の常連組となっていることで知られている。ベトナム経済の成長とともにベトナム外商銀行も躍進してきた。
日本との関係も深く2011年にみずほ銀行と戦略提携。みずほ銀行は、約15%の株式を保有している。国際決済業務に力を入れており、世界の主力銀行がパートナーとなっているのが特徴だ。
軍隊商業銀行<MBB>:子会社を通じてさまざまな金融サービスを提供
軍隊商業銀行<MBB>もベトナムの大手商業銀行だ。子会社を通じて資産運用サービスや証券業、損害保険、生命保険、消費者金融などさまざまな金融サービスを展開している。大口の取引先は、同国の国防省傘下の企業が多い。そのため同行における経営状況の安定化に一役買っている。
「アパレル業」の有望企業
ベトナムのアパレル業のなかで有望な企業の一つが「フーニュアン・ジュエリー<PNJ>」だ。
フーニュアン・ジュエリー<PNJ>:ベトナムを代表する宝飾品販売企業
アパレル業も盛んなベトナム。そんな同国を代表する宝飾品の販売企業といえばフーニュアン・ジュエリー<PNJ>だ。金や銀、宝石などから宝飾品を自社製造し、ベトナム国内で約340店舗(2022年3月時点)を展開。流通網の整備にも力を入れているほか、オンライン販売でも売上を伸ばしている。株価は、コロナ禍で一時大きく落ち込んだものの2017年6月~2022年6月で約3倍にまで値上がりした。
「食品業」の有望企業
ベトナムの食品業における有望企業の一つは、圧倒的な国産シェアを占めるクアンガイ製糖<QNS>だ。
クアンガイ製糖<QNS>:砂糖生産大手、豆乳の国内シェアは約85%
クアンガイ製糖は、砂糖や豆乳の生産大手である。砂糖の生産は、ベトナム国内の11%(2020年実績)を占めているほか豆乳の国内シェアは約85%だ。近年は、バイオマス発電事業でも注目を浴びている。そのほかビールやミネラルウォーターの販売事業も展開している。
投資信託で有力企業への分散投資
このようにベトナムには、今後のさらなる事業拡大・成長が見込まれる多くの上場企業がある。ベトナム投資で堅調かつ高いリターンを目指すのであればこうした企業に分散投資するのが正攻法だろう。分散投資をする際の選択肢の一つとなるのが投資信託だ。
例えば「東洋ベトナム株式ファンド2021」では、本記事で紹介した有力企業をポートフォリオに含んでいる。2022年6月末時点の時価総額規模別の構成比は、大型株約65%、中型株約34%、小型株約1%。組入銘柄数は、51銘柄に分散されていることも魅力の一つだ。
東洋ベトナム株式ファンド2021の類似ファンドとして今年9月から発売されている投資信託「東洋ベトナム株式オープン」も、ベトナムの有望企業に投資を行っている。ぜひこの機会に投資信託を通じて今後経済成長が見込まれるベトナムへの投資を始めてみてはいかがだろうか。
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