都道府県別・主要要都市別の空き家数・空き家率

◆地方圏で一戸建ての空き家数が増加(都道府県別)

空き家率は都道府県別に大きな格差がみられる。

2013年の空き家率は、山梨県が22.0%で最も高く、宮城県(9.4%)が最も低かった(*8)(図表-15)。空き家数は大都市圏に集中しており、増加数も大都市圏での増加が顕著だが(*9)、増加率をみると地方圏でも高い県がみられる(図表-16)。

地方での空き家の増加傾向は、一戸建てで顕著で、2008年~2013年に一戸建ての空き家が1万戸以上増加したのは25都道府県で、人口の多い大都市圏だけでなく、中部や中国、九州などにも広がっている(図表-17)。

すでに地方圏では一戸建ての空き家数が少なくなく、三大都市圏を除く一戸建ての県別平均空き家数は5.4万戸に達し、これは三大都市圏の平均(10.5万戸)の51.2%に相当する(*10)。

これに対し、共同住宅の空き家の増加は、大都市圏での増加が著しく、地方圏の各県ではわずかな増加か減少という県が多い(図表-18)。三大都市圏を除く共同住宅の県別平均空き家数は5.5万戸で、三大都市圏の平均(29.2万戸)の18.7%にすぎない。

持家系の一戸建てと借家の共同住宅の空き家率*を計算したのが図表-19である。宮城県と沖縄県で空き家率*はともに低く、持家系一戸建ての空き家率*は中部・四国などの県で比較的高く、借家共同住宅の空き家率*は北関東や中部で高めの件が多いという結果が得られた。

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(*8)山梨県では別荘(二次的住宅に含まれる)の多さが空き家率を引き上げており、宮城県は東日本大震災の影響で、みなし仮設住宅なでとして住宅が借りあげられたことなどが空き家率の下落に貢献したといわれている。
(*9)2008年~2013年における空き家の減少数が最も大きかったのは、宮城県(-4.2万戸)で、次いで福島県(-1.3万戸)だった。
(*10)ここでは三大都市圏を埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、愛知県、三重県、京都府、大阪府、兵庫県とした。
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