つながりたくない人とも繋つなってしまうFacebook

Facebookの若者離れが進んでいる要因は何であろうか。データから読み取れるのは、「Facebookではつながりたくない人と繋がってしまう」ため、利用を避ける傾向もあるということだ。

ICT総研の調査では、「SNSでコミュニケーションを取りたくない相手」として「親しくない友人・知人:33.2%」「実生活でつきあいのない知人:32.7%」「会社の上司:29.0%」がトップ3として挙げられている。しかし、Facebookは実名登録、普及率の高さ、つながりのある友人を自動的に表示する機能といった特徴からこれらの相手と繋がりやすい特徴を持っている。

また平成27年度情報通信白書によると、LINEの利用率は20代以下では62.8%だが、50代では27.8%と半分以下に下がるのに対し、Facebookの利用率は20代以下では49.3%が50代で30.8%とあまり下がらず、中高年の普及率が高い。

言い換えると、Facebookの方が付き合いのある中高年世代、例えば会社の上司と繋がる可能性が高いといえる。それゆえ、10代を中心にFacebook離れが進んでいるのではないかと見られるのだ。

「お気軽」SNS・Snapchatが次の主役か?

そんな若者のFacebook離れが進む中で注目されているのが「スナチャ」とも呼ばれる「Snapchat」(スナップチャット)だ。

Snapchatには、「共有した写真や動画が10秒以内で消え、履歴が残らない」、「落書きやフィルターで画像や動画を加工できる」「スマホ閲覧用として縦型全画面で画像が再生される」といった特徴がある。その点では「お気軽」SNSといえるだろう。実名登録、リア充の着飾った投稿と、企業の宣伝目的の美辞麗句で着飾った投稿が溢れる「よそゆき」のSNSであるFacebookとは対極の位置にいえるのが、スナップチャットである。

Snapchatであるが、米国では急速にユーザーを伸ばしている。米国emarketerによると、ユーザー数は2016年において前年比27.2%増の5860万人であり、Facebookメッセンジャーが属するモバイルメッセージアプリの伸び率平均16%を大きく上回っている。2016年の5860万人というユーザー数は、Twitterの米国ユーザー数5680万人を超えていることになる。

また年代別ユーザー数は、12~17歳で1360万人。18歳~24歳の2000万人。25歳から34歳で1580万人と全体の8割強を占める。若者層に対して効果的にリーチできる点が企業にも注目され、コカ・コーラが宣伝に使っている。

米国の若者を中心にブームとなっている「Snapchat」は日本でもブームが来るのだろうか。そこで最後にオモシロイデータを紹介しておこう。利用者満足度の高いSNSはInstagram、LINE、Twitter、の3つであるが、情報通信白書によると、Instagramの匿名利用率は68%、LINEは37%、Twitterは77%にもなる。匿名で気楽に投稿できるというのが高い満足度の要因であるならば、「お気軽」SNSである「Snapchat」も日本で受ける可能性があるといえそうだ。(ZUU online 編集部)

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