12日の東京市場は、102円64銭で始まり、やや下落後は102円台前半で小動きとなった。海外市場では、ブレイナードFRB理事が早期利上げに否定的は発言を行ったことで、一時、101円55銭まで下落した。ただその後は、101円台後半で方向感の乏しい展開となった。

13日の東京市場は、前日夜間の流れが継続し、101円42銭まで下落したものの、その後急速に値を戻し、101円台後半で推移した。海外市場では、米10年債利回りの上昇や日銀のマイナス金利深掘り報道から102円76銭まで上昇した。

14日の東京市場は、前日のマイナス金利深掘り報道の流れを継続し、103円36銭まで上昇した。海外市場では、米国株の下落などからリスク回避の流れとなり、102円台前半まで下落してニューヨーククローズとなった。

15日の東京市場は、日本株の下落に連れる形で、102円を割り込む水準まで下落した。海外市場では、米8月小売売上高の悪化から、101円89銭まで下落し、米長期金利が上昇するなかで、一時、102円76銭まで上昇したものの長くは続かず、その後は102円台前半で推移した。

16日の東京市場は、連休を控え方向感の乏しい展開となり101円台後半から102円台前半の狭いレンジで推移した。海外市場でもその流れは続き、102円台前半値動きのが中心だった。

今週の為替展望

今週注目される経済指標は、20日の米8月住宅着工件数、20日から21日の日銀金融政策決定会合およびFOMC、21日の8月貿易収支、22日の米8月中古住宅販売件数、米8月CB景気先行総合指数などである。

今週の外国為替であるが、日本祝日が多くあるため、東京市場の値動きは限定的と考えられるものの、日銀金融政策決定会合とFOMCがあることから、流動性が低下しているところでの急な値動きにはくれぐれも注意したい。

テクニカル面では、週足ベースのボリンジャーバンドはローソク足が、マイナス1σから移動平均線の間であり、週足14週のRSIは、40%台前半となっていることから、ほぼ中立の水準となっている。

日銀金融政策決定会合では、すでにマイナス金利深掘り報道がなされており、その他可能性がある追加緩和の内容は、J-REITの買入増やETFの買入増などだろう。だとすれば、ポジティブサプライズは期待薄で、追加緩和があったとしても想定内のため、上昇は限定的となるはずだ。そして、FOMCでも大統領選を前に利上げを行うことについて、一定の政治的な配慮があると考えれば、今回は利上げが見送られるはずだ。よって、やや弱気で考えるのが妥当だろう。

注意したい点としては、日銀金融政策決定会合、FOMCそれぞれの後に黒田日銀総裁とイエレンFRB議長の会見が予定されていることから、会見の発言内容次第では、状況が一変する可能性があることが挙げられる。(ZUU online 編集部)

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