10月というのにまだまだ暑い日が続いています。考えて見ると、9月からすでに「秋」という季節なのですが未だに半袖ポロシャツで仕事をしている状況ですし、季節もずれているような感じです。それでも株式市場では10月の暴落などを気にする向きもいるようで、季節性は大切にされています。今朝の新聞で逆張り投資家が儲からないという記事も見られましたが、逆張りの長期投資家は儲かっていますし、まだこれからも儲かるかどうかわからない状況だと思います。短期の投資家は逆張りではないのですから、長期で考える逆張り投資家はまだまだこれからだと思います。
最近の新聞の株式市況欄は正直言ってかなりレベルが低くなっている感じです。株式市場の本質をしっかりと把握していない人がそれだけ多いということでしょう。日銀のETF(上場投資信託)買いに関しても勘違いしている向きも多く、挙句の果てが「市場が間違っている」などと言い始めています。市場は常に正しく、日銀が買うのも年金が買うのもそれもまた相場であり、日銀が買うから外国人が買わないということもなく、逆に、アルゴリズム取引、HFT(超高速売買)、そしてデイトレーダーや値動きだけについて行く投機家ばかり、鉄火場となった市場(それもまた「相場」ではあるのですが)だから参加者が少なくなっているということに気が付くべきだと思います。NISA(小額投資非課税制度)などの長期投資で考えれば、この低金利下で買える銘柄も多いと思います。
米国株は軟調ですが、為替が円安となったことで夜間取引やシカゴ市場(CME)の日経平均先物が堅調となっており、本日の日本市場も堅調な展開が期待されます。積極的に上値を買い上がるということでもないのでしょうが、小型のバイオ関連銘柄などはノーベル賞受賞を囃して買われるのでしょうし、主力銘柄も輸出株を中心に買い直されるものも出てきそうです。いろいろと言われていますが、日銀や年金の買いも期待され、堅調な地合いとなりそうです。
17,000円を意識すると上値も重くなりそうですが、逆に下値を売り急ぐ動きも少なく、堅調な地合いとなりそうです。16,500円~600円水準での値固めが終われば今度は17,000円を目指す動きになるものと思います。ただ、17,000円を超えるだけの材料もなく、為替次第、米国市場次第ということになりそうです。
本日の投資戦略
昨日も特に手掛かりに乏しい中で「閑散小動き」という感じでした。為替への反応も今一つ鈍いということで盛り上がりに欠け、堅調ながらも上値が重くなっているような感じです。主力銘柄でもまだまだ売られすぎている銘柄なども多いと思われ、それほど悲観的になることもないのでしょうが、為替が円高に振れていることで下方修正含みということで買い切れないということでしょう。
引き続き買い場探しということで良いと思います。なんだかんだと言って、食品株などはしっかりと出直ってきたものも多いですし、「インバウンド関連」もなりをひそめてしまいましたが、家電製品などの「爆買い」こそなくなったもののまだまだ「訪日外国人」は多いのですから、関連銘柄なども買い直されるものも見られそうです。
清水 洋介(しみず ようすけ)
証券経済アナリスト。大和証券、ソシエテジェネラル証券、マネックス証券を経て投資情報サービス会社「ピクシスリサーチ」を設立 (現・
アルゴナビス
)、「チャートの先生」「投資のプロ」として、講演やセミナー活動を活発に開催。テレビや雑誌などでも投資についての解説、講義なども行っている。
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