アルゴナビス清水の投資戦略
(写真=PIXTA)

この7月~9月は年金の運用もプラスということのようですが、年金のような長期投資の場合、四半期ごとの動向に一喜一憂してもしょうがないと思います。何もわからない人たちが「年金が損をするなどけしからん」と言っているようですが、株式は売らなければ損はないのですし、安いところから継続して買っていれば、いつでも利益を出すこともできると思います。

四半期ごとにプラスマイナスと大騒ぎしても仕方ないのは個人投資家も同様で、コンスタントに利益を出し続けるということ、そして長期投資で資産を何倍にもすることを考えていけば良いと思います。配当利回りも馬鹿にならないですし、NISA(総額投資非課税制度)のメリットもあるのですから、目先の売り買いばかりではなく長期投資の楽しみということを考えても良いと思います。

米国株は軟調ですが、円安となったことが好感されて本日の日本市場も堅調となりそうです。夜間取引の日経平均先物は途中大きく上昇していたものが最後は失速してしまいましたが、上値は重いものの売り急ぐ動きもないという感じで、本日の日中も為替動向を見ながら堅調な展開が期待されます。円安を好感して自動車株など輸出関連銘柄も買われそうで、主力銘柄を中心に総じて堅調となりそうです。

17,000円を意識すると売られるという状況に変わりないのでしょうが、逆に17,000円を意識するところまでは堅調となりそうです。下値不安も薄れて来ており、16,500円~600円水準を下値に16,000円台後半での保ち合いとなりそうです。米国市場動向や為替動向を見ながら17,000円を目指すことになるのでしょう。

本日の投資戦略

欧米市場は金利が上昇となって来ましたがそれだけ足元の景況感が悪くないということでしょう。あとは景気指標が好転してくれば、米国などでは利上げを織り込んで堅調な展開となるのでしょう。ドル高を嫌気する動きもまだ根強いので、大きくドル高となると株式市場は冴えない展開になりそうです。

米国ではドル高を嫌気する動きも出ていますが、逆に日本市場では円安を好感することになりそうです。日本ではまだまだ金融緩和状態は続きさらにマイナス金利の深堀などもありそうです。ただ、銀行などにとっても長期金利が安定したうえでのマイナス金利の深掘りであれば問題はないのでしょうし、最近ではM&A(合併・買収)の話題も多く、それだけ企業の資金需要が旺盛ということであり、銀行にとっては収益チャンスということになりそうです。

清水 洋介(しみず ようすけ)
証券経済アナリスト。大和証券、ソシエテジェネラル証券、マネックス証券を経て投資情報サービス会社「ピクシスリサーチ」を設立 (現・ アルゴナビス )、「チャートの先生」「投資のプロ」として、講演やセミナー活動を活発に開催。テレビや雑誌などでも投資についての解説、講義なども行っている。 メールマガジン も配信中。

※当記事は、証券投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。

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