スタバ,ブルーボトル,タコベル,カールス・ジュニア
(写真=PIXTA)

アメリカ・シアトル発のスターバックスが日本に上陸してから2016年で20周年を迎えた。禁煙の店内やスタイリッシュな内装は、それまでの喫茶店文化にも大きな影響を及ぼし、若い女性客を中心に支持を集め、カフェ文化の土台を築き上げた。スタバに続けと、コーヒーチェーンのみならず、ファーストフードなどの日本進出が相次いでいるが、足元の状況はどのようになっているのか。

成功のカギは本格派の一杯

日本市場へ参入して注目を集めるのが、1963年にロサンゼルスで誕生したアメリカ最古のスペシャルティコーヒーチェーン「コーヒービーン&ティーリーフだ。世界27ケ国で1000店舗以上を展開するコーヒーとティーのチェーン店で、2015年日本へ進出した。

コーヒービーン&ティーリーフが一杯の商品にかけるこだわりは、徹底した品質管理にある。コーヒーは、世界各地の産地から、上位1%の最高級豆アラビカ豆のみを厳選して調達。また、ティーも世界中の農園と直接契約を通して、枝先の新芽とその下の2枚の茶葉のみ手摘みで収穫し、最高級の茶葉に仕上げる。さらに、そのこだわりは原料の調達のみならず、マスターロースターと呼ばれる専門家が毎朝、店内で焙煎し、バリスタによって顧客に提供される。

日本での運営はたこ焼きチェーン「銀だこ」などを展開するホットランド <3196> とイオンモール <8905> の合併会社のL.A.Styleが担う。日本橋一丁目の第1号店を皮切りに、イオンモールを中心に出店網を拡大し、11店舗を展開する。

コーヒービーン&ティーリーフと同じ年に日本でビジネスをスタートさせたのが、コーヒー界のAppleとも形容される「ブルーボトルコーヒー」だ。2000年代前半に、音楽家のジェームス・フリーマンが、市販のコーヒーに嫌気がさし、自らコーヒーの焙煎を始めたのが誕生のきっかけとなった。その過程で、焙煎されてから48時間以内が最も美味しいコーヒーが抽出できることを突き止め、その哲学は各店舗でも受け継がれ、焙煎されたコーヒーは日々のテイストで品質管理を徹底し、抽出加減を微調整している。

清澄白河に初めての店舗がオープンした際は、コーヒー1杯を求めて長蛇の列となり、待ち時間は2時間を超すまでとなった。その後、中目黒や青山など都内6店舗を展開している。

新たに日本上陸を果たしたコーヒーチェーンは、ともにこだわりの1杯を提供することで、人気を集めている。今や、コンビニでも手軽に本格的なコーヒーが飲める時代、本家のコーヒーチェーンに対する消費者の要求は高まり、その期待に応えることができるかがキーとなりそうだ。

店舗拡大には慎重、撤退の苦い思い出

アメリカのチェーン店展開で、コーヒー店以外で欠かせないのはファーストフードだ。カリフォルニア発の「タコベル」は、1962年に創業。全世界で6000店舗を超えるタコスやブリトーなどメキシカン料理を提供する人気チェーン店で、15年に日本市場へ参入。オープン以降もしばらくは人気が絶えない行列の店として注目を集めた。渋谷店のオープン後、16年には青山、お台場にも店舗を構え、4店舗体制となっている。

タコベルに遅れること約1年、南カリフォルニア発のハンバーガーチェーン「カールス・ジュニア」が16年秋葉原にオープンした。カールス・ジュニアは、全米で2890店舗を展開し、マクドナルド、バーガーキング、ウェンディーズなどと肩を並べるビックチェーンだ。また、アメリカのほか、世界37ヶ国にも進出。最大のセールスポイントは、ジューシーなパティ。オーストラリア産ビーフを100%使用し、バンズからはみ出すほど、ボリュームもたっぷりなバーガーが人気を呼ぶ。オリジナルシックバーガー(パティサイズ250グラム)が単品で1050円と、大手ファーストフードチェーンのハンバーガーと比較すると割高だが、オープン初日には、ハンバーガーを求める行列が数時間絶えなかった。秋葉原に続き、ららぽーと湘南平塚に2号店が10月にオープンした。

オープンから話題を十分に集めたタコベルとカールス・ジュニアだが、その人気とは裏腹に、店舗拡大には慎重だ。背景には、両者ともに、1980年代に日本へ進出したものの、撤退の憂き目に遭った苦い経験が影響しているかもしれない。

当時と比べて、メキシコ料理そのものは、消費者の間で身近になり、また、ファーストフードとして定着したハンバーガーには、差別化された商品を求める消費者の嗜好もあり、ビジネス環境としては追い風だろう。一方、消費者の間では、節約志向も高まっており、値段に見合う価値をアピールできるかどうかも、今後の成功を左右しそうだ。(ZUU online 編集部)

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