19日の東京市場は、ドル円相場が117円97銭で始まったものの、ポジションを調整する動きから、116円台まで下落した。海外市場でもその流れは続き、米10年債利回りの低下やトルコでのロシア大使銃撃事件などもあり、一時、116円50銭まで下落した。ただ、イエレンFRB議長の発言などから、117円台でニューヨーククローズとなった。

20日の東京市場は、一時、116円台を付ける場面もあったものの、日銀金融政策決定会合で景気判断の上方修正があったことや、黒田日銀総裁の会見などから上昇し、海外市場序盤で、118円24銭まで上昇した。ただ、その後は伸び悩み、117円台でニューヨーククローズとなった。

21日の東京市場は、仲値決定にかけて上昇し、118円台を付ける場面もあったものの、その後は、日本株の下落に連れる形で、117円台前半まで下落した。海外市場でもその流れは続き、117円10銭まで下落したものの、米中古住宅販売件数が良好な結果となったことで、117円台半ばまで値を戻した。

22日の東京市場は、海外勢がクリスマス休暇入りしているだけでなく、日本においても、3連休を控え、積極的な売買は行われなかったことで、方向感の乏しい展開となり、117円台後半で推移した。海外市場では、米11月耐久財受注の良好な結果などから117円88銭まで上昇したものの、米11月個人消費支出の結果で、117円台前半まで下落した。

23日の東京市場は、祝日のため、特段方向感はなく、117円台前半で推移した。海外市場も同様で、クリスマスを前に方向の乏しい展開となった。

今週の為替展望

今週注目される経済指標は、26日の日銀金融政策決定会合議事要旨、27日の11月失業率・有効求人倍率、11月家計調査、11月消費者物価、米12月CB消費者信頼感指数、28日の11月鉱工業生産、29日の日銀金融政策決定会合「主な意見」などである。

今週の外国為替であるが、FOMCと日銀金融政策決定会合を通過し、材料が乏しいだけでなく、多くの国で週初はクリスマス翌日で流動性が著しく低下しており、その後も年末休暇前のため、方向感の乏しい展開が想定される。

テクニカル面では、週足ベースのボリンジャーバンドはローソク足が、2σを超えており、週足14週のRSIは、70%程度となっていることから、引き続き、過熱感が強いと言える。

以上を考慮すれば、テクニカル面での過熱感があることから、上値の重い展開が想定されるものの、26日はクリスマス後のため、非常に流動性が低下し、取引を停止する金融機関が多く、年末まで積極的な売買は行われない可能性が高いことから、大きなトレンドが出ることは考えにくく、中立が妥当だろう。

気になる点は、トルコやドイツなど、テロ事件が相次いでるため、年末年始にテロを計画している組織が存在する可能性もある。よって、状況次第では、リスク回避的な流れから円買いが加速することも想定するべきだろう。(ZUU online 編集部)

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