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宅配ボックス普及促進に注目

疲弊する配達ドライバー 救世主「宅配ボックス」に大きな期待

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(写真=PIXTA ※画像はイメージです)

共働きや単身世帯にとって生活インフラといっても過言ではないほど、ネットショッピングの重要性は増しつつある。利用者は、スマホからワンクリックで商品が届く便利さを享受してきたが、それを支えてきたのが、日付や時間指定で商品を届ける宅配業者だ。

ここにきて宅配便最大手のヤマト運輸が、宅配便の基本運賃の値上げに踏み切る方針で、宅配サービスに変革の時が訪れようとしている。

人手不足、長時間労働で従業員が疲弊

送料無料や注文から数時間内に商品が到着するサービスなど、ネットショッピングの拡大とともに宅配は近年、飛躍的な進化を遂げ、消費者が恩恵を預かってきたが、そのしわ寄せは、じわりじわりと宅配業界の従業員に押し寄せていた。

国土交通省がまとめた2015年度の宅配便の取扱個数は37億4500万個で、1995年度の14億3400万個と20年で2.6倍ほどに拡大。ヤマト運輸の直近のデータでは、17年2月の宅急便取扱実績は、前年同月比4.1%増の1億3500万個と堅調に推移している。

右肩上がりに増加する宅配便の取扱量とは対照的に、荷物を配送する運転手の確保は進まず、現場では人手不足が蔓延。昼食を取る時間を削ってまで働いても、配送は夜間まで続き、長時間労働の環境に陥っているのが現状だ。

業務にかかる拘束時間が長いにも関わらず、賃金は低く抑えられ、厚生労働省の調査によると、運輸業・郵便業の平均賃金は27万7600円にとどまり、宿泊業・飲食サービス業(26万1500円)に次いで低い水準で、人手確保がなかなか進まない。

今回のヤマト運輸による値上げは、ネット通販の巨人・アマゾンジャパン(東京)などの法人契約も対象に含めるとされ、すでに両者が交渉のテーブルに着いたと報じられている。夜間に配送希望が集中する時間帯指定の見直しとともに、焦点の1つともなっているのが再配達に対する取り組みだ。

再配達率は2割、年間9万人の労働に匹敵

宅配ドライバーの長時間労働を引き起こす原因の1つともされる再配達。国交省によると、宅配便の約2割が再配達となり、年間9万人に相当する労働力が再配達によって必要とされるという。

荷物の受け取り手の中には、日時を指定しながら不在にしたり、化粧や衣服などの身だしなみが整っていないという理由で宅配業者の訪問に応対しなかったりと、こうしたモラルに欠けた行動が再配達につながり、長時間労働の一因ともなる。

マンションなどの集合住宅では、宅配ボックスを導入するなどの対策に乗り出しているが、大型のタワーマンションなどでは、その数も限られ、多くの住民が宅配を利用すると、宅配ボックスが埋まってしまい、結局は再配達に回らなければならないという事態も発生している。また、導入が進む集合住宅とは対照的に、一戸建の住宅の宅配ボックスの普及も再配達を抑制するための鍵となりそうだ。

救世主となるか 戸建用宅配ボックス

一戸建て向けの再配達の課題を解決してくれそうなのがパナソニック <6752> が開発した戸建用の宅配ボックス「COMBO(コンボ)」だ。

新しく販売されるこの宅配ボックスの特徴は、電気工事が不要で簡単に後付けができ、扉が両面にあるので玄関の外に出なくても、家の中から宅配ボックスの扉を開けて荷物を受け取ることもできる点だ。

パナソニックは、この宅配ボックスによる再配達への効果を測るべく、福井県あわら市で100軒の家庭を対象として、ヤマト運輸と日本郵便 <6178> とともに実証実験に取り組んだ。宅配ボックス設置前は、配送のうち49%が再配達に回っていたが、宅配ボックスの利用で、再配達率は8%までに減少し、一定の成果を上げた。

この実験結果に対し、ネット上では意外にも、宅配ボックスの存在を最近まで知らなかったという声が寄せられたほか、宅配ボックスの普及に賛同する意見が相次いだ。

一方、宅配ボックスの設置費用については、宅配業者や通販業者が負担すべきという意見のほか、ネット通販の利用頻度が高い消費者が個別に導入すればいいとの指摘がされた。また、宅配ボックスの普及に向けては、設置しているユーザーに対して配送料を割引するなどの仕組みがあれば、宅配ボックス設置が拡大していくだろうという意見が上がった。

今回のヤマト運輸の値上げ方針は、再配達という問題に焦点を当てる契機ともなった。その削減に向けては、パナソニックの実証実験の結果からも、宅配ボックスの潜在性に大きな期待が寄せられる。

その普及を後押しするため、政府は2017年度から駅やコンビニなどの公共スペースに宅配ボックスを整備する事業者に対し、費用の半分を補助する制度をスタートさせる。宅配ボックス普及促進に向け、今後の動向に注目が集まる。(ZUU online 編集部)

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