目次

  1. 2017年のキーワードはアクセスの向上。話題性とインバウンドで大きな変化
  2. 8位までが上昇率40%以上--国内旅行にはまだ見ぬ人気エリアが多数存在
  3. 4位 栃木県(鬼怒川・川治・湯西川)+44.6%--新型特急の導入でアクセス向上
  4. 3位 山形県(山形市内・蔵王・かみのやま温泉)--花回廊を県内全域に拡大
  5. 2位 富山県(富山市・八尾・立山山麓 )--「雪の大谷」インバウンドで予約約2.5倍
  6. 1位 三重県(伊勢・二見)--「伊勢志摩サミット」で人気急上昇

楽天トラベルが2017年春に発表した、国内の「カップル旅行人気上昇率エリアランキング」で、三重県(伊勢・二見エリア)が1位となった。

同エリアは、予約人泊数において唯一、2016年の同時期比較で50%以上の伸び率を記録している。2位は旅行先人気ランキングでも常連の富山県(富山市・八尾・立山山麓)。そして首都圏在住者を中心に宿泊予約数を倍増させた山形県(山形市内・蔵王・かみのやま温泉)が3位だった。

ランキングは、前年同時期の予約人泊数(予約人数×宿泊数)と比較し、上昇率の高い順に順位を決定している。上位10エリアを見ていこう。

2017年のキーワードはアクセスの向上。話題性とインバウンドで大きな変化

伊勢志摩サミットなど国内の注目を集めた三重県は、志摩(賢島・磯部・浜島)エリアも8位にランクイン。10位以内に複数のエリアが入ったのは三重県のみで、人気の上昇を印象付けた。その他、鹿児島県、大分県、宮城県、静岡県、島根県の5県がトップ10入りを果たしている。

2016年の春におこなわれた類似の旅行先人気上昇率ランキングでは、上位3県(和歌山県、福井県、鳥取県)の傾向として、インバウンド効果や行政主導の観光施策による影響が色濃く見てとれたが、2017年は交通アクセスの向上も人気上昇のカギとなったようだ。

8位までが上昇率40%以上--国内旅行にはまだ見ぬ人気エリアが多数存在

10位 島根県(松江・玉造・安来・奥出雲)+38.5%
9位 静岡県(東伊豆・河津) +39.3%
8位 三重県(志摩=賢島・磯部・浜島) +41.7%
7位 宮城県(秋保・作並) +42.6%
6位 大分県(大分市内) +43.9%
5位 鹿児島県(南薩=指宿・枕崎) +44.6%
4位 栃木県(鬼怒川・川治・湯西川) +44.8%
3位 山形県(山形市内・蔵王・かみのやま温泉) +48.5%
2位 富山県(富山市・八尾・立山山麓) +48.6%
1位 三重県(伊勢・二見) +61.6%

5位以下をみると、2016年の同時期には熊本県で発生した大地震の影響によって、九州エリア全体の観光地でキャンセルが相次いだ。1年が経過し、九州から2県もランクインしている点からは、回復の兆しがうかがえるとともに、観光客誘致の努力がみてとれるのではないだろうか。

4位 栃木県(鬼怒川・川治・湯西川)+44.6%--新型特急の導入でアクセス向上