外為どっとコムが、マイクロソフトが開発したグラス「Hololens(ホロレンズ)」を活用したアプリ「Market MR」(マーケット エムアール)を発表した。日本マイクロソフトのパートナーである南国ソフトと共同で開発したもの。レンズに浮かび上がる仮想空間上に、為替レートやチャート、経済ニュースなどをできる。外為どっとコムによると、MRを使ったマーケット情報閲覧ツールとしては日本初。世界的にも金融機関のMRサービス提供は珍しい。両社は「いずれは取引もできるようにしたい」と意気込んでいる。

(写真=FinTech online編集部)
(写真=FinTech online編集部)

6月28日から東京ビッグサイトで始まるコンテンツ東京2017、先端コンテンツテクノロジー展で南国ソフトとの共同ブースで体験できるという(30日まで)。またアプリは近日中にWindows Storeでベータ版の提供を始め、無料ダウンロードできるようになる。

VRではないMRとは何か

ホロレンズはOSにWindows10を搭載したゴーグル型のコンピューター。OSやアプリをジェスチャーや音声でコントロールできる。MRとは“Mixed Reality”(複合現実)のこと。一般にVR(Virtual Reality)の場合、利用者が見えるのは仮想空間のみだが、MRは「Mix」とあるように仮想空間と現実空間の両方が見えるのが特徴。

外為どっとコムと南国ソフトが開発した「Market MR」はホロレンズ専用アプリ。レンズを通して見える仮想空間上に、外国為替レートやチャート、経済ニュースなどを表示できる。外国為替レートは6通貨ペア表示でき、チャートは最大20枚まで表示可能。またホログラムで人物が登場し、サービスの使い方などを教えてくれる機能もある。

(画像=外為どっとコム)
(画像=外為どっとコム)

外為どっとコムでは「刻々と値が動くマーケットで取引するには、通常は自宅やオフィスなどで複数のスクリーンの前に張りついている必要があった。ホロレンズを着けていれば場所にとらわれずにチャートやニュースを見ることができる。ホロレンズが今後どれくらい普及するかにもよるが、まだまだできることはあると思う。現時点では誤操作の心配もあり取引はできないが、ゆくゆくはそういう可能性もあるのではないか」としている。

南国ソフトのマネージングディレクター秦勝敏氏は、「これまでにもMRのデバイスはあったが数百万円するなど、とてもではないが手が出せる価格ではなかった。(33万円程度の)ホロレンズが生まれたことで、考え付かなかったようなアイデアも生まれてくると思うし、われわれのようなベンチャーが参入する余地は大きいと思う」と話している。(FinTech online編集部)

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