7月10~14日の東京株式市場は堅調に推移した。
米雇用統計で非農業部門雇用者数が予想を上回る伸びとなり、米株高と円安が進んだ流れを受けて、日本株も買いが優勢となった。
目先的には日銀の金融政策決定会合、欧州中央銀行理事会、さらにFOMC(連邦公開市場委員会)を控えていることもあり、様子見ムードが広がることも考えられる。日経平均株価は2万円大台を挟んで一進一退の展開が続きそうな雲行きだ。
移動平均線からの「高かい離率」ランキング
それでは、今回は25日移動平均線からの「高かい離率」ランキングをみていこう。
(1)エスクロー・エージェント・ジャパン <6093> 3380円 2337円64銭 +44.59%
(2)土木管理総合試験所 <6171> 1586円 1151円03銭 +37.79%
(3)エンシュウ <6218> 150円 118円04銭 +27.08%
(4)KLab <3656> 2306円 1827円11銭 +26.21%
(5)安永 <7271> 1529円 1213円88銭 +25.96%
(6)enish <3667> 2823円 2248円86銭 +25.53%
(7)ジーンズメイト <7448> 666円 532円37銭 +25.10%
(8)クリーク・アンド・リバー社 <4763> 1369円 1096円43銭 +24.86%
(9)トーセ <4728> 2913円 2342円20銭 +24.37%
(10)エー・ディー・ワークス <3250> 50円 40円82銭 +22.50%
※銘柄、証券コード、14日終値、25日移動平均、かい離率の順。
今回のランキングを業種別でみるとサービス業と情報・通信業が各3銘柄を占める。その他は機械、輸送用機器、小売業、不動産が各1銘柄となっている。今回に限らず、「移動平均かい離率」が高い銘柄は、値動きの大きい中小型株に見られる傾向がある。
エスクロー・エージェント・ジャパン、業績好調でランキング1位に
今回は上記ランキングからエスクロー・エージェント・ジャパン、エンシュウ、ジーンズメイトを取りあげたい。
エスクロー・エージェント・ジャパンは不動産取引のエスクロー業務を目的として、2007年に設立された企業だ。
エスクロー業務とは、不動産や金融商品の取引で中立的な第三者が取引事務や履行確認、決済を行い、取引の安全を図るもので「第三者寄託」とも呼ばれる。
同社は上記エスクロー業務に加えて、金融機関からの業務受託(BPO)も事業の柱としている。具体的には、不動産調査や金銭消費貸借契約の契約事務の支援、人材派遣などだ。
7日の取引終了後に同社は2017年3~5月期の連結決算を発表した。営業利益が前年同期比で約2倍の3億6000万円、純利益が同2.3倍の2億7600万円と好調な数字となった。週明け10日以降、エスクロー・エージェント・ジャパンの株価は投資家の買いを集めて上昇し、今回のランキングで1位となった。
エンシュウ、トヨタ自動車との共同開発を好感
エンシュウは浜松市に本社を置く工作機械メーカー。自動車用工作機械や自動車部品の加工を手掛けている。
7月11日の取引終了後、同社はトヨタ自動車と共同開発したレーザークラッドバルブシート加工機の量産を開始したと発表した。同社によると、レーザークラッドバルブシート加工は、シリンダーヘッドのバルブポート部に金属粉末を供給しながらレーザーにて溶融させ、直接肉盛するもの。地球環境に優しい技術で、自社の製品技術向上にもつながったという。
エンシュウの株価は11日の終値118円から急伸し、13日には一時206円まで上昇、今回のランキングで3位となった。
ジーンズメイト、業績回復への期待高まる?
ジーンズメイトはカジュアル衣料の専門チェーン。今年2月、RIZAPグループ <2928> のTOB(株式公開買い付け)により、ジーンズメイトは同社の子会社となった。
今月初旬に「RIZAP関連銘柄」が軒並み上昇しており、ジーンズメイト株も業績改善への期待から投資家の買いを集めたと見られている。25日移動平均線からのかい離率は+25.10%に達し、今回のランキングで7位となった。(ZUU online 編集部)
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