ビジネスにはトラブルがつきものです。関連する表現を覚えておくことで、実際にトラブルに巻き込まれたときにその悪影響を最小限にできるかもしれませんよ。今回は「更迭される」、「都落ちする」などの表現から、「……の肩たたきをする」など、日本独自とも思われる表現の英語版をお教えします。

(本記事は、デイビッド・セイン氏の著書 「おつかれさま」を英語で言えますか? KADOKAWA(2017年5月13日)の中から一部を抜粋・編集しています)

(1)更迭される
be replace

(画像=Webサイトより)
(画像=Webサイトより)

「更迭」の本来の意味は、他の人間と交代させること。そのニュアンスを表現するのであれば、be replaced がいいでしょう。reshuffle (再編成して職を別の人物に割り当てる)もいいですが、これは異動したり交代させたりと、もっと広い意味で使う言葉です。「左遷される」は be sent to siberiaです。

(2)都落ちする
get sent to the boondocks

大都会、特に東京から地方への転勤を指す言葉で、そのまま英訳して fell from the capital では通じません。「田舎」と考えてget sent to the boondocksでなんとなくは伝わります。boondocks は「人里離れた未開拓の地域」「片田舎」という意味。

(3)…の肩たたきをする
push… out the door

ポンポンと肩をたたいて「ちょっと話があるんだが……」と退職の話を切り出すところから生まれた言葉でしょうか?「肩をたたく」で「退職のススメ」とは、すごい発想です。

そのまま英訳した pat… on the shoulder ではそこまではとても行き着きません。pressure… to quit(…を辞めさせるように圧力をかける)、もしくはpush… out the door(…をドアから追い出す)などと言えば、会社を辞めさせるために陰湿なプレッシャーをかけている様子がばっちり通じます。不況の時代によく話題にのぼるのが「リストラ」。もちろん英語の restructuring から来ていますが、日本語のように人員削減というわけではありません。社内を異動することもrestructuring の一環なんです。「…の犠牲」という意味の victim of…を補えば、リストラされた悲愴感が。事業縮小 は downsize、人員削減は lay off。

(4)逆ギレする
misdirect one’s anger

自分の手落ちや間違いでもありながら、指摘するとカッとなり怒り返すことを逆ギレと言います。まったくお門違いな話です。「怒りの矛先を間違った方向へ向けること」なので misdirect one’s anger でニュアンスは伝わるでしょう。

(5)凡ミス
simple mistake

「凡ミス」は「平凡なミス」の省略形。simple mistakeで通じます。これを意味する言葉は、なぜか英語にはたくさんあり、名詞だけでも「slip, blunder, oversight, gaffe, faux pas, slip-up, boo-boo, blooper, goof, flub など、動詞にも slip up, make a boo-boo, drop the ball, goof up」などが。それだけミスが多いということ?

(6)誤送信
texident

急いで宛先を確認せずにメールを送ってしまうこと……よくありますよね。これは英語では、text(文)とaccident(アクシデント)を合せたスラングで texidentという言葉が。ほかにもメールのアクシデントでありがちなのが、添付忘れ。これは forget (to attach) the fileと言います。

(7)行き違い
miss

お互いに会おうと思って会えない「…とすれ違う」はmiss…と言います。意見が合わない「行き違い」は「誤解」を意味するmisunderstanding で、We had a little misunderstanding.(お互いにちょっとした誤解が生じた)と説明的に。行き違いをわびるには Sorry about missing you. で「自分が悪い」ニュアンスに。

(8)売らんかな
just be interested in money

「売らんかな」の「かな」は「哉」(…だなあ)と聞いて、納得。「売りたいなぁ」という表現で、ピッタリの言葉を英語で見つけるのは…むずかしい。just be interested in moneyや just want to make moneyと、説明的に言うのがわかりやすいでしょう。「薄利多売」は small profits and quick returnsと表現するといいでしょう。

(デイビッド・セイン著『「おつかれさま」を英語で言えますか?』KADOKAWA(2017年5月13日))
(デイビッド・セイン著『「おつかれさま」を英語で言えますか?』KADOKAWA(2017年5月13日))

(9)居眠りする
nod off

お腹いっぱいランチを食べた後の会議は私にとって地獄。座ったままの姿勢で、眠ってしまうことをnod offと言います。「うたたね」「うとうとする」という意味で、こくんこくんとうなずいている(nod)様子を表します。舟をこぐ、あのイメージにぴったりです。ちなみに寝過ごすことを sleep past と言います。

(10)カンテツ(完全徹夜) する
put in an all-nighter

「カンテツ」は「完全徹夜」を省略した言葉。「夜通し」という意味に「完全」をつけ、さらに強調しています。put in an all-nighterと言えば、ほぼ完ぺきに通じます。 all-nighter で「(コンビニなど)終夜開店の店」もあり、「カンテツ」のイメージ。

デイビッド・セイン
1959年、アメリカ・ユタ州生まれ。ユタ州立大学卒業後、カリフォルニア州アズサパシフィック大学で社会学修士号取得。これまで累計350万部以上の著作を刊行してきた英語本のベストセラー著者。英語学校A to Z校長。証券会社勤務の後、来日。日米会話学院などを経て、英会話学校経営、翻訳、英語書籍・教材制作などを行なうクリエーター集団「エートゥーゼット」の代表を務める。日本における26年以上の豊富な英語教授経験を生かし、日本人にあった日本人のための英語マスター術を多数開発

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