◉保険料は果たして本当に上がるのか?


そのようなわけで保険料の値上がりが囁かれ、「値上がり前の今の内に契約を!」というセールスが盛んになっている。

ところが、実は定期保険などをはじめとする掛け捨ての保険は、ほとんど保険料が改訂されない。また終身保険など貯蓄機能のある生命保険の中でも、一部のカタカナ・外資系保険会社などを含め保険料の改定がされないのだ。また、まだ正式決定されていない保険会社も多数存在する(2013年2月22日現在)。
つまり「貯蓄性のある生命保険は入らなきゃ利率が下がるので損」というのは、「場合によってはウソになるのでは?」ということになる。

値上がりしない理由であるが、知人のある外資系保険会社の直販部隊のプランナーによると、ただでさえ金利が低下し保険商品の魅力が下がっている中で、「商品競争力が削がれることは非常に厳しい。頼むから引き下げるな。」という営業サイドの意見が色濃く出た結果だそうだ。

また、第一生命保険は4月から逆に、30代以下の新規加入者を対象に主力商品の保険料を引き下げるとされている。将来に中核の顧客となる若年層が入りやすい価格の設定にして、シェアを高める狙いだ。

(参考記事)

第一生命、4月から保険料下げ 30代以下の新規対象


◉3月は保険営業の世界では特別な月


保険会社の多くのセールスはフルコミッションである。そして、その多くは3月が年度の成績の締め月だ。この締めで年間の表彰と次年度のボーナスの査定がかかっており、それに向けて成績を積み上げていく必要がある。

この時期の各支社はマネージャー陣がいつにも増して旗を振り、異常なテンションになる。普段は劣績セールスでもこの時期は周りの雰囲気にのまれ、普段と変わったテンションで仕事をするのだ。

そんな中で保険料値上げの話題は、一部誤報ではあるものの営業トークとしてこれほど美味しいネタはない。
保険会社の営業を信じ、少しでも金利が有利ならと加入の手続きをとってしまう人も少なくないだろう。完全に消費者が割を食った報道となっている。