最近友人達と話していたり、あるいは都内の飲食店の混み具合などを見るにつけ、徐々にですが景気の回復を感じられるようになりました。
運用をされていた方には、塩漬けしていた銘柄が息を吹き返したという方も多いでしょう。証券会社に勤めている友人に聞いても、新たに運用に関心を示される方が非常に増えているとのことです。
昨年2012末の衆議院選挙では、総理就任前の自民党安倍総裁が掲げた経済政策である「アベノミクス」が大きく注目を集めました。そして、自民党の勝利が確実になりだした頃から、市場も大きく反応し、円安や株高が続いて今に至っています。
「果たしてアベノミクスは本物なのか?」は、日本人の多くにとって重要な関心事といえるでしょう。
上記の問いに信頼できる答えを出すことは難しいですが、今回は様々なメディアで論じられたアベノミクスへの肯定論と悲観論をまとめてみました。
読者の皆様の投資の方針や、今後の日本経済に先行きを考える上で、何らかのヒントになれば幸いです。
参考:
アベノミクスへの評価と投資環境への影響~シンガポールから考える投資アイデア~
◉足下での景気回復感
さて、まず実際に日本経済は上向いていると言えるのでしょうか。
安倍政権の発足以降、2%の物価上昇率目標の導入や、2014年から無期限の金融緩和に踏み切るなどの宣言が行われ、市場は大きく反応しています。円は最安で94円近くまで進み、株価も2010年4月につけたリーマンショック後の高値(1万1339円)を上回りました。
実態経済への影響は、まだ自民党が政権を獲得してから3ヶ月弱も経っていないため、現時点で判断は下しづらい所です。しかし、輸出企業を中心に、円安による為替差益により、決算の上方修正のニュースが続いています。
直近の世界の株価では、以下の指標を見ると決して日本経済だけが特別なわけではないようです。ただ、これまでは日本だけが特別な株安という指摘も多かったので、株価に注目すれば変化は起きていると言えそうです。
◯日経平均株価
◯NYダウ 工業株30種
◯香港 ハンセン指数
◯ユーロ・ストックス50指数
(参考 Bloomberg 2013/3/4)