NISA口座の魅力といえば、やはり所定の範囲内であれば、投資・売却で得た利益などが非課税となる点だろう。NISAを知るうえで欠かせない「非課税投資枠」と大手証券会社別の「残り枠」確認方法を確認しておこう。

目次

  1. NISA口座の「非課税投資枠」とは? 
  2. 非課税投資枠の上限について
  3. 5年間の非課税期間が終わったら3つの選択肢がある
  4. 非課税投資枠の確認方法
  5. SBI証券の投資可能額(非課税投資枠)を確認する方法
    1. Webサイトの「口座サマリー」から確認
    2. 「HYPER SBI」から確認
    3. スマートフォンで確認
  6. 楽天証券での確認方法
  7. 松井証券での確認方法
  8. マネックス証券での確認方法
  9. カブドットコム証券での確認方法
  10. GMOクリック証券での確認方法
  11. 非課税投資枠を知ることがNISAの理解につながる
  12. NISAの主要証券会社比較を確認する
  13. 実際に投資を始めてみる

NISA口座の「非課税投資枠」とは? 

NISA,ネット証券
(画像=PIXTA)

株式や投資信託などをおこなうならば、5年間課税されない「一般NISA」や、20年間課税されない「つみたてNISA」の存在は、税金という観点からしても見逃せない制度といえる。

このNISAの非課税となる枠(金額)は、一般的に「非課税投資枠」や「非課税枠」などと呼ばれている。その一部として、銀行によっては「投資可能枠」とも呼んでいる。要するにNISA口座内で金融商品を購入できる範囲を示した言葉だ。

非課税投資枠の上限について

この非課税投資枠だが、どれくらいの「枠」を有しているのだろうか。NISA口座では、1年間の非課税投資枠は120万円、つみたてNISAの場合は40万円と決められている。

たとえば、一般NISAで年間で120万円の金融商品を購入し利益を得たとしても、その分は課税されない。もちろん30万円の取引を4回おこなっても、取引で得た利益は非課税となる。

注意しておきたい点もある。たとえ非課枠が残っていたとしても、翌年への繰越しはおこなえない。ふたたび翌年に、120万円の非課税投資が付与されるので(つみたてNISAの場合は40万円)、その範囲内で投資活動をおこなう必要があるのだ。

仮に前年度80万円の非課税投資枠が残っていたとしても、今年度付与される120万円をプラスして200万円の非課税投資枠が生まれるなどというウマい話はないのだ。あくまでも1年に使える非課税投資枠は、120万円もしくは40万円なのである。

逆に考えると、非課税投資枠上限金額すべてを使い切ってしまうと、翌年度まで取引はできなくなる場合もある。だが、計画的に投資をおこない、すべての非課税分を使い切った場合は、非課税総額は最大600万円にもおよぶのだ(年間120万円の非課税分×5年分)。賢く節税するためには、年間を見据えた投資計画が必要ということだ。

さらにもう一つ忘れてはならない点もある。利用した非課税投資枠は、再度活用できない。たとえば、一般NISA口座で80万円分と40万円分の株を購入し、非課税投資枠の残りが無くなったとする。その場合でも、40万円を売却すれば、また40万円分の非課税投資枠ができる、ということは無いのである。

ちなみに、5年(つみたてNISAの場合20年)の非課税期間は、投資開始日からカウントされる訳ではない。投資したその年から数えて5年目ということである。要するに、投資開始月が1月でも11月でも、非課税終了年は同じなのである。

5年間の非課税期間が終わったら3つの選択肢がある

一般NISAの、5年間の非課税期間を終えたら、その金融商品はどうすればいいのだろうか。非課税期間終了と共に課税口座に早変わりされては、困ってしまう。そのようなことが無いように、3つの選択肢「ロールオーバー」と「一般口座や特定口座への移動」そして「売却」が用意されている(金融機関により異なる)。

ちなみにロールオーバーとは、非課税期間が終了した際に保有している金融商品を、翌年の非課税投資枠に移行することだ。このロールオーバーをおこなえば、5年の非課税期間終了後も、NISA口座に前年度の商品を移行し、非課税投資が続けられる。

ロールオーバーできる金額に上限がないのも、魅力のひとつだろう。仮に時価120万円を超えている場合でも、翌年の非課税投資枠に移すことができるわけである。

また、一般NISAの投資可能期間(口座開設期間)は、2023年、つみたてNISAは2037年までとなっている。ロールオーバーをくり返せば、2023年もしくは2037年まで非課税投資が可能となる仕組みだ。

非課税投資枠の確認方法

前章でも記した通り、NISA口座では1年間に一定額の非課税投資枠が設定され、翌年に繰越しできない。そのため、NISA口座で金融商品を購入する場合、非課税投資枠の残りがどれくらいあるのかを把握することが重要となる。非課税投資枠の残りを考慮しつつ投資し、さらにロールオーバーしていければ節税効果が楽しめる可能性が高くなるわけだ。

では、どのようにすれば、非課税投資枠の残り分(買付可能額)が分かるのか。大手ネット証券会社での確認方法を見ておこう。

SBI証券の投資可能額(非課税投資枠)を確認する方法

Webサイトの「口座サマリー」から確認

メインサイトにログインしたのちに「口座管理」、「口座(円貨)」、「口座サマリー」の順に進むと当年分の投資可能枠(非課税投資枠の残り分)が画面上で確認できる。投資可能枠を利用すると、サイトの数字に反映されるので一目瞭然だ。また「口座管理」画面からでも確認できる。

「HYPER SBI」から確認

ドラッグ&ドロップのマウス操作で注文発注・訂正・取消などができる「HYPER SBI」のホームページからも確認できる。「HYPER SBI」ホーム画面下部に、「NISA/つみたてNISA投資可能枠」の項目があるのですぐに見ることが可能だ。

また「HYPER SBI」の「新規注文入力」エリア下部でも確認できる。こちらの「新規注文入力」エリアは、個別・登録銘柄や保有証券などの画面内にある。全体のバランスを考えながら投資できる点もうれしい。

スマートフォンで確認

スマートフォン画面からも確認可能だ。ログイン後の「口座管理」、「買付余力」の画面下部で確認できる。またスマートフォン用アプリ「SBI証券 株」にログイン後「口座管理」、「余力・評価」、「余力」画面でも見ることができる。

SBI証券では「NISA枠ぎりぎり注文」や「課税枠シフト注文」などの注文方法も選択可能だ。ともにNISA預りの積立買付専用となる。

「NISAぎりぎり注文」とは、NISA投資可能枠(非課税投資枠の残り分)が、積立設定金額を下回る場合、積立注文額をさげて、積立買付をおこなう注文法だ。そうすることで、NISAの残り枠を使い切ることができるのだ。また、同様に投資可能枠が少ない時に「課税預り」として注文する「課税枠シフト注文」という頼もしい選択肢も用意されている。

たとえば、NISA投資可能枠が5000円しか残っていないが、1万円の積立設定金額をどうしてもおこないたいとしよう。「NISA枠ぎりぎり注文」と「課税枠シフト注文」を併用すれば、NISA預りで5000円、一般もしくは特定預りでさらに5000円の買付が可能となる。もし、これらの注文法を設定していない場合は、投資可能枠の残りが少ないため買付はできないこととなる。

楽天証券での確認方法

通常の注文画面から確認可能だ。「NISA購買余力」として、NISAで買付できる上限額が表示される。また「マーケットスピード」や「iSPEED」でも知ることができる。

楽天証券の場合、NISA購買余力を超過する注文は原則として受け入れていない。だが、NISA買付可能額(非課税投資枠の残り分)を超過したと判断された場合、取得した金融商品は、課税口座への預託となる。特定口座開設者ならば特定口座に、開設されていない場合は、一般口座への預託となる。

松井証券での確認方法

ネットストック会員画面の上部にある「資産状況」から「余力情報」に進み、「NISA口座投資可能枠」で確認できる。

ちなみに「NISAで分配金再投資コース」の投資信託残高を保有の場合、分配金の再投資はNISAでおこなわれる。非課税投資枠が不足している場合は、特定口座もしくは未開設の方は、一般口座で全額再投資をおこなう。また、つみたてNISAの場合は、分配金の再投資はNISAではなく特定口座でとなる。

マネックス証券での確認方法

ウェブサイトの「資産状況」の「余力情報」画面から確認できる。ログイン可能時間帯は、24時から3時、5時から24時となるので注意が必要だ。

NISA口座で投資信託を「分配金再投資コース」で購入した場合、分配金の再投資買付は、一般NISAと同じく120万円の非課税投資枠を使う。非課税投資枠を超過した場合「分配金再投資コース」で買付されていても、課金口座での再投資買付はおこなわれない。翌年度以降に、非課税投資枠が復活した際に、あくまでも非課税口座にての再投資買付となる。

カブドットコム証券での確認方法

Webサイトからログインし、お客さまページのトップメニュー「NISA」をクリックすると確認できる。非課税枠の他にも、取引、NISA口座管理など、NISA口座に関する事柄がわかりやすく集約されている。

また、分配金再投資において、NISA口座の上限枠を超える場合は、全額特定口座(特定口座が未開設の場合は、一般口座)での再投資となる。

GMOクリック証券での確認方法

会員サイトページの「株式」から「余力確認」に飛び「NISA買付余力」で確認することができる。

NISA口座で買付をした投資信託の分配金設定が「再投資」の場合、再投資はNISA口座内ではできない。特定口座を開設している方は、特定口座。未開設の方は、一般口座でおこなわれる。

また、NISA口座での投信積立で年間の投資枠を使い切ってしまった場合は、特定口座を開設している方は特定口座に、未開設の方は一般口座にて、積立を継続することとなる。次年度となり、新たにNISA口座に非課税投資枠が付与されると、再度、当口座での積立に自動的に切り替わる仕組みとなっている。

非課税投資枠を知ることがNISAの理解につながる

NISAの非課税投資枠について記してきたが、さすがに非課税であることが売りなNISA口座である。非課税投資枠や残り枠を知ることは、NISA口座そのものを語ることであり、仕組みを理解することでもあったのではないだろうか。

投資する側としても同じだ。非課税投資枠のことを知り、残り枠に配慮しつつ、年間の投資計画をしていく。それこそが、NISA口座を利用するうえで大切なことだろう。

これからNISA口座を開設する場合は、ネット証券会社の特徴を確認しつつ、総合的な判断でNISA口座をはじめてみるといいだろう

NISAの主要証券会社比較を確認する

数あるネット証券会社の中で、どこを選ぶのが最良の選択となるだろうか。

まずNISAは損益通算ができないため、NISA口座を利用するなら、値上がりに自信がもてる銘柄を取引するべきだ。

そのため高確率で値上がりし、利益幅の大きい新規公開株(IPO)への投資にNISAを利用する人は多い。またNISAの非課税枠120万円を無駄なく投資できる 投資信託 に利用する人も多い。

IPO株や投資信託だけでなく、外国株など取引を行える商品の種類や銘柄が豊富に揃っていることなどが、NISA口座を選ぶ基準になるだろう。(ZUU online編集部)

>>NISA口座おすすめランキング、銀行と証券どこがおすすめ?

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