テクノスデータサイエンス・エンジニアリング ZUU online Members
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【目次】
①テクノスデータサイエンス・エンジニアリングIPOの基礎情報
②ビジネスモデル解説(執筆=株価プレス管理人)【12/07更新】 ※一部有料会員限定
③IPOジャパン編集長 西堀敬 氏のコメント【12/3更新】 ※有料会員限定

会社名
テクノスデータサイエンス・エンジニアリング
コード
7046
市場
マザーズ
業種
サービス業
売買単位
100株
代表者名
城谷 直彦 /1952年生
本店所在地
東京都新宿区西新宿三丁目20番2号
設立年
2013年
従業員数
97人 (2018/10/31現在)(平均34.5歳、年収542.7万円)
事業内容
ビッグデータ・人工知能(AI)を活用したソリューション提供およびAI製品(AIモジュールを含む)の提供
URL
https://www.tdse.jp/
株主数
34人 (目論見書より)
資本金
553,500,000円 (2018/11/14現在)
上場時発行済み株数
2,200,000株
公開株数
616,000株(公募190,000株、売り出し346,000株、オーバーアロットメント80,000株)
調達資金使途
研究開発費、教育・研修費、採用費
連結会社
なし
スケジュール
仮条件決定:2018/11/29→2,900円~3,200円に決定
ブックビルディング期間:2018/12/03 - 12/07
公開価格決定:2018/12/10
申込期間:2018/12/11 - 12/14
払込期日:2018/12/17
上場日:2018/12/18→初値6,350円
シンジケート ※会社名をクリックすると外部サイトへ飛びます
主幹事証券:いちよし証券
引受証券:大和証券
引受証券:みずほ証券
引受証券:SBI証券 (SBI証券の詳細記事はこちら)
引受証券:極東証券
引受証券:マネックス証券 (マネックス証券の詳細記事はこちら)
引受証券:エース証券
大株主
(株)テクノスジャパン 806,000株 43.33%
城谷 直彦 160,000株 8.60%
(株)エヌ・ティ・ティ・データ 160,000株 8.60%
あいおいニッセイ同和損害保険(株) 160,000株 8.60%
城谷 紀子 80,000株 4.30%
奥出 聡 80,000株 4.30%
従業員持ち株会 74,000株 3.98%
野池 清文 60,000株 3.23%
白井 孝秀 60,000株 3.23%
佐藤 晃 20,000株 1.08%
業績動向(単位:百万円)売上高 営業利益 経常利益 純利益
2017/3 単独実績 818 109 110 78
2018/3 単独実績 1,018 57 103 75
2019/3 単独予想 1,351 151 160 105
2019/3 単独中間実績 644 78 101 64
ロックアップ情報
指定された株主は上場後180日目の平成31年6月15日までは普通株式の売却ができず(例外あり)
調達額(公開株数×仮条件上限)
19億7120万0000円(616,000株×3,200円)
潜在株数(ストックオプション)
なし
ビジネスモデル解説(執筆=株価プレス管理人)
テクノスデータサイエンス・エンジニアリング<7046>は、ビックデータ・AI(人口知能)を活用したソリューション提供企業である。

具体的には「ビッグデータ・AIソリューションサービス」と「AI製品等によるロイヤリティサービス」の2つのサービスを提供している。

IPOレポート
(画像=新株式発行並びに株式売出届出目論見書)

■ビッグデータ・AIソリューションサービスについて
同社はビッグデータを活用した経営を目指す企業に対して、総合的なソリューションサービスを提供している。主な提供サービスは下記4点である。

① データ経営コンサルティング
② データ解析支援
③ 人材育成及び組織育成支援
④ デジタル戦略システム構築

上記を顧客企業が進める事業戦略に沿う形でサービス提供し、顧客の新サービスの開発・業務改革の推進等の提案を行っている。

単なるシステム開発の請負ではなく、顧客の社内でビッグデータやAIの活用を根付かせるための、コンサルティングや人材育成まで手掛けるという特徴を有している。

IPOレポート
(画像=新株式発行並びに株式売出届出目論見書)

■AI製品等ロイヤリティサービスについて
AI製品等ロイヤリティサービスは、同社独自AI製品「scorobo」シリーズ、他社AI製品などの製品、業務特有のAIモジュールなどを顧客に提供し、ロイヤリティーを受領するビジネスモデルの事業である。

自社開発の「scorobo」はディープラーニング技術等の機械学習を活用した、AI製品とモジュール群を提供する。株価予想や経済指標予測を行うフィンテック製品や、デジタルマーケティング製品を有している。需要予測やユーザーの行動予想等、顧客業務に合わせたAIモジュールの充実を図り、ストック型サービスの積み上げを行っている。

他社AI製品等を活用したサービスについては、同社が他社AI製品のライセンスを取得し、同社経由で顧客に対しサービスを提供する。欧米・アジアなど先進技術を持った企業の製品を評価・導入し、同社が国内でのビジネス展開を行っている。

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(画像=新株式発行並びに株式売出届出目論見書)

■沿革
同社は2013年10月、ERPソフト導入支援のITコンサルティング会社であるテクノスジャパン<東証1部:3666>の子会社として設立された。

その後、2013年12月に早稲田大学とビックデータ活用研究に関する産学連携を開始するなど、ビッグデータ・AIの技術開発に注力し、現在に至っている。

設立後、NTTデータ<9613>やあいおいニッセイ同和損害保険等の資本参加があり、IPO前段階でテクノスジャパンは43%の株式シェアを有する筆頭株主である。同社は、テクノスジャパンの持ち分法適応会社となっている。

IPOレポート
(画像=新株式発行並びに株式売出届出目論見書)

■業績推移
2016年3月期 売上高5.1億円、経常利益0.5億円、当期純利益0.3億円
2017年3月期 売上高8.2億円、経常利益1.1億円、当期純利益0.8億円
2018年3月期 売上高10億円、経常利益1.0億円、当期純利益0.8億円
2019年3月期(予想) 売上高14億円、経常利益1.6億円、当期純利益1.1億円
※2017年3月期より連結決算

着実な増収を重ねており2018年3月期には売上高10億円に到達。尚、黒字決算も継続している。

当期(2019年3月期)は売上高14億円、経常利益1.6億円の予想である。Q2(累計)で売上高6.4億円、経常利益1.0億円を計上。通期予想に対する進捗率は売上高48%、経常利益63%であり、通期予想達成に向け順調に進捗中である。


■財務状況
2018年3月期の資産合計8.3億円に対し、純資産合計6.5億円、自己資本比率78%であり、強固な財務基盤を有している。

借入金は無く、現預金5.3億円を有しており、現状の企業規模から見て手元資金は豊富である。


■資金使途
IPOにより5.0億円の資金調達を行い、調達資金については自社AI製品「scorobo」シリーズの研究開発費に2.1億円、技術社員の教育・研修及び技術者獲得費用に2.9億円を投じる計画である。

自社開発製品の強化及び技術者への投資という、研究開発に調達資金は投じられる。


■株主構成
同社の設立母体であり、同社を持分法適応会社としているテクノスジャパンが株主シェア43%を有する筆頭株主である。その他NTTデータ(株主シェア8.6%)やあいおいニッセイ同和損保(同8.6%)が資本参加しているが、VC等の投資ファンドは株主として参入していない。

テクノスジャパンは保有する806,000株のうち、346,000株に加え80,000株を上限として、同社IPOの売出株に拠出する。よって株主シェアは約20%となる予定である。


■今後の注目ポイント