レオス・キャピタルワークス ZUU online Members
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※12/20に上場延期が決定しました。
【目次】
①レオス・キャピタルワークスIPOの基礎情報
②ビジネスモデル解説(執筆=株価プレス管理人)【12/14更新】 ※一部有料会員限定
③IPOジャパン編集長 西堀敬 氏のコメント【12/13更新】 ※有料会員限定

会社名
レオス・キャピタルワークス
コード
7330
市場
マザーズ
業種
証券商品先物
売買単位
100株
代表者名
藤野 英人 /1966年生
本店所在地
東京都千代田区丸の内一丁目11番1号
設立年
2003年
従業員数
58人 (2018/09/30現在)(平均39.4歳、年収907.1万円)
事業内容
投資信託の設定、運用ならびに販売業務・投資一任契約に基づく投資顧問業務
URL
https://www.rheos.jp/
株主数
13人 (目論見書より)
資本金
100,000,000円 (2018/11/19現在)
上場時発行済み株数
12,649,100株(別に潜在株式600,000株)
公開株数
3,636,600株(公募632,500株、売り出し2,529,800株、オーバーアロットメント474,300株)
調達資金使途
システム投資資金、運転資金(顧客分別金信託の充当金)
連結会社
システム投資資金、運転資金(顧客分別金信託の充当金)
スケジュール
仮条件決定:2018/12/04→1,300円~1,400円に決定
ブックビルディング期間:2018/12/06 - 12/12
公開価格決定:2018/12/13→1,400円に決定
申込期間:2018/12/14 - 12/19
払込期日:2018/12/21
上場日:2018/12/25
シンジケート ※会社名をクリックすると外部サイトへ飛びます
主幹事証券:みずほ証券
引受証券:SBI証券 (SBI証券の詳細記事はこちら)
引受証券:楽天証券
引受証券:マネックス証券 (マネックス証券の詳細記事はこちら)
引受証券:ライブスター証券
大株主
(株)ISホールディングス 6,434,500株 51.00%
(株)3A 1,453,800株 11.52%
遠藤 昭二 1,427,300株 11.31%
藤野 英人 1,080,000株 8.56%
湯浅 光裕 841,000株 6.67%
遠藤 美樹 360,000株 2.85%
WMグロース3号投組 152,500株 1.21%
村井 真一 146,400株 1.16%
岩田 次郎 108,000株 0.86%
五十嵐 毅 81,200株 0.64%
業績動向(単位:百万円)売上高 営業利益 経常利益 純利益
2017/3 単独実績 1,288 51 43 115
2018/3 単独実績 3,853 1,147 1,126 983
2019/3 単独予想 6,291 1,802 1,800 1,105
2019/3 単独中間実績 3,201 1,053 1,055 675
ロックアップ情報
指定された株主は上場後90日目の平成31年3月24日までは普通株式の売却ができず(例外あり)
調達額(公開株数×公開価格)
50億9124万0000円(3,636,600株×1,400円)
潜在株数(ストックオプション)
600,000株
ビジネスモデル解説(執筆=株価プレス管理人)
レオス・キャピタルワークス<7330>は投資信託の設定・運用並びに販売業務等を行う、独立系の運用会社である。

アナリストとして著名な藤野英人氏が代表取締役社長を務めており、同社の運営するひふみ投信は人気の投資信託となっている。

IPOレポート
(画像=新株式発行並びに株式売出届出目論見書)

■沿革
2003年4月 投資顧問業を目的としてレオスとして設立
2003年8月 投資顧問業登録(関東財務局長第1159号)
2003年9月 レオス・キャピタルワークスに社名変更
2003年12月 投資顧問業の開始
2004年4月 DLJディレクト・エスエフジー証券(現、楽天証券)が販売するレオス日本成長株ファンド(鞍馬天狗)運用助言を開始
2007年12月 投資運用業務開始
2008年10月 「ひふみ投信」運用・販売を開始
2009年1月 ISホールディングスの子会社に
2011年9月 「レオス・アジアセレクト株式ファンド」運用を開始
2012年5月 「ひふみプラス」運用を開始
2016年10月 「ひふみ年金」運用を開始

2003年4月の設立以降着実に運用会社としての地歩を固めていたが、リーマン・ショック後の2009年1月にISホールディングスの子会社となっている。

同社の事業領域は投資顧問事業の単一セグメントで、①投資信託委託業務、②投資顧問業務(投資一任契約に係る業務)から構成されている。

■投資信託委託業務について
同社が運用の投資信託は2018年9月末時点で下記4本である。

・公募投信「ひふみ投信」(運用残高1488億円)
・公募投信「ひふみプラス」(同6626億円)
・DC専用投信「ひふみ年金」(同203億円)
・私募投信「レオス日本小型株ファンド(一般投資家私募)」(同104億円)

「ひふみプラス」が6626億円と最大の運用残高となっている。同社全体の投資信託の運用残高は9644億円であり、1兆円を目前としている。

上記中「ひふみ投信」、「レオス日本小型株ファンド」は同社が運用とともに販売(直接販売)も行う投資信託である。直接販売、間接販売と販売チャネルの多様化を図る事で、顧客が同社投資信託を買いやすい環境を提供している。

IPOレポート
(画像=新株式発行並びに株式売出届出目論見書)

また同社の投資信託の特徴としては下記がある。

・守りながらふやす運用
・足で稼ぐ運用
・低コスト

アナリストが直接企業を訪問し、企業の製品やサービスを見て、経営陣と直接面会した上で投資判断を行う、「足で稼ぐ」運用スタイルが特徴的と言える。また直販で投資信託を提供し、アクティブファンドとしては低コスト(運用報酬は年1.0584%)の設定となっている。


■投資顧問業務(投資一任契約に係る業務)について
投資顧問業務では、顧客に代わり顧客の資産運用を行っており、報酬は運用による投資顧問報酬及び運用成績が定められた一定以上になった場合の成功報酬である。

運用資産残高は2018年9月末時点で1221億円となっている。


■運用投資信託のパフォーマンス
旗艦ファンドである「ひふみ投信」は2017年末まで毎年TOPIX(配当込み)を上回る運用成績を残している。しかし本年(2018年)はTOPIX+2.0%に対し+1.5%と、TOPIXをわずかに下回る運用成績となっている。

IPOレポート
(画像=新株式発行並びに株式売出届出目論見書)

■事業推移
2016年3月期 売上高8.9億円、経常利益0.7億円、当期純利益1.3億円
2017年3月期 売上高13億円、経常利益0.4億円、当期純利益1.2億円
2018年3月期 売上高39億円、経常利益11億円、当期純利益9.8億円
2019年3月期(予想) 売上高63億円、経常利益18億円、当期純利益11億円

2016年3月期に黒字化して以降、毎期成長を遂げ現在に至っている。2018年3月期の経常利益は10億円を突破した。基本的には人件費等の固定費中心の費用構成の中、運用残高が増え損益分岐点を超えると急激に利益が上がる収益構造であり、非常に高い利益率を誇っている。

当期Q3(累計)は売上高32億円、経常利益11億円である。通期予想に対する進捗率は売上高51%、経常利益59%となり、通期予想達成に向け順調に進捗している。


■財務状況
2018年3月期時点で資産合計39億円に対して、純資産合計16億円であり自己資本比率は41%となっている。

短期借入金3.8億円が存在するものの、現預金6.8億円を有しており、実質的な無借金会社である。自己資本比率が高く、実質的な無借金会社であり、財務的な懸念事項は見当たらない。


■資金使途
IPOにより12億円の資金調達を行い、資金使途としては下記が予定されている。

・システム投資 5億円
・運転資金 6.6億円

システム投資は、将来的な顧客数の増加に対応するため、直販の顧客管理システム整備に主に投じる予定である。

また運転資金については、将来の運用資産残高の増加に備えるため、顧客分別金信託の設定に充当する予定である。


■株主構成
同社の筆頭株主は株式シェア53.5%を有するISホールディングス(未上場)である。ISホールディングスは同社を始めライブスター証券、外為オンライン(FX会社)など複数の金融会社を傘下に有する持株会社である。

ISホールディングスは6,434,500株を所有しており、今回のIPOに際し134,500株の売出を行うが、引き続き筆頭株主に留まる。


■今後の注目ポイント