2019年7月25日(木)Market Talkの内容

●米国株はナスダックも史上最高値を更新し、ラッセル2000も1.64%高と5月初旬以来の高値を付けたが、さすがにここから飛び乗るのは危険ですか?

米国株は150年の間、上がり続けてきた。もちろんその時その時に急落、暴落があったが、それを乗り越えて高くなってきた。タイミングをとるという点では今はすっ高値だし、今度のFOMCで利下げをするといったん材料出尽くしで下がる可能性もある。また米国は企業業績の伸びがこれから1年間は弱くなってくるので、そのような中で金利が上がるとイールドスプレッドが3%を割り込み急落する面もあるだろうが、そうなったところは買っていきたい。

●日経平均が22,000円を超え、24,000円に向かうには、この先何が必要だと思いますか?

業績回復に対する確信度が強まることだろう。

●半導体関連株の戻りについて

一気に業績の底入れ感がでてきている。週初のマーケット展望( https://media.monex.co.jp/articles/-/11998 )で、今足元出ている数字は悪いが、ここがボトムとなるか、その確信度があれば株は上がるだろうと書いたが、まさにそのような動きが出ている。

●消費増税の影響は?

大した影響はないのではないか。理由として、前回2014年は駆け込み需要とその反動が大きくそれに天候不順が加わったが今回は駆け込み需要が出ていない、増税幅が2%と小さい、社会保障に回すということなので徴税の痛みがあまり大きくない、軽減税率が入る、ポイント還元がある、もし落ち込んだら景気対策を打つ、などが挙げられる。増税をやったからといって景気が落ち込むといった感じではない。 むしろ増税後にあまり落ち込まないというサプライズ感が出るかもしれない。ちょうどその頃には景気が下期に回復してくるというデータも出始める。そうなると増税後に株が強くなってくるのではないか。

●米国株が高止まりしている間に日本株が追いつくことはありえませんか?

十分あると思う。米国はバリュエーションも高いし、業績の伸びもしばらく鈍い。日本株が業績回復のモメンタムの差やバリュエーションの差、出遅れ修正に着目した買いで米国株に追いつく可能性は十分ある。

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広木 隆
マネックス証券 チーフ・ストラテジスト

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