2019年8月1日(木)Market Talkの内容

●今朝のパウエル発言で米国の株価が大きく下げましたが、この下げは一時的なもので、すぐに反発するとみてよいですか?

米国株の下げは一時的なものですぐに反発するとみてよいのではないか。単純にパウエル発言に失望の色をみせたたけのリアクションで、パウエル発言もミスコミュニケーションなところがあったものの、結局基本感は変わっていない。この先も利下げする ‐ 利下げ含みでいったん0.25%下げて様子を見るということだろう。

●パウエル議長発言から追加的な利下げ観測が和らぎドル円は109円台に乗せてきましたが、米国市場は9月の追加緩和まで織り込んでいるという微妙な状況の中、ドル円はどう推移していくのでしょうか?

これも一時的な反応でドルが買戻されているが、続きはしないだろう。初動のリアクションとしてはこんなものではないか。そもそもドル円の推移は金利だけで決まるものではない。「8月の円高」等よく言われるが、これもケースバイケース。

●ぼちぼちと日本の会社の決算発表がされていますが,広木さんの予想と経過はいかがなものでしょうか?

半導体関連など足元悪い決算が出ても先を見て上がるという反応が見られる。良い相場になってきたのではないか。

●利上げは少なくともない以上株価は堅調か。一方出来高の少なさを打破しない限り上に行かないのではないか

「閑散に売りなし」というくらいで出来高が少ないと市場エネルギーが無いと言われるが、それと相場の方向性は関係ない。薄商いだから下がるということもあれば、薄商いだから上がるということもある。

●パウエル議長の発言内容から、この先の追加金利引き下げ継続が見込みにくい(あるべき姿とは思います)となると、米国株の伸びはやはりやや鈍化するのでしょうか?

大幅な緩和期待に支えられた株高はマイルドになってくるだろうが、逆にいうと経済の堅調さを背景にした株高はまだ続いていくのではないか。

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広木 隆
マネックス証券 チーフ・ストラテジスト

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