常に本を持ち歩くような本好きに限らず、いつもは本はあまり読まないという人でも、夏休みなどで「時間ができたら本を読みたい」と思っている人は少なくないだろう。だが本は毎日、毎月たくさん出版されていて、どれを選んでいいのか迷うものだ。そこで今回は、書評や要約を掲載するWebサイトを運営し、読書術に関する著書を持つ坂本海氏に、選書の方法などについてうかがった。(取材・濱田 優 ZUU online編集長/写真・森口新太郎)

『神・読書術 10倍速で読んで、要点だけ記憶する』
坂本 海(さかもと・うみ)
プロ書評家。ビジネス書・新書の書評・要約メディア「bookvinegar(ブックビネガー)」編集長。「朝、カフェで読書会」主宰者。1976年、兵庫県生まれ。半導体商社を経て2006年、SBIインベストメント入社、ベンチャー投資の審査や経営支援に従事。2011年、株式会社ブックビネガーを設立。ピーク時で年間500冊を読破、要約するなかで、読書スピードと読解効率を飛躍的に伸ばす独自のメソッドを開発。現在はスタートアップ企業の事業戦略やファイナンスに携わりながら年間300冊程度の書籍を読み、同メディアで紹介し続けている。著書に『神・読書術 10倍速で読んで、要点だけ記憶する』(ぱる出版)がある。
※画像をクリックするとAmazonに飛びます。

『ドラッカーの遺言』がきっかけだった

坂本海,ブックビネガー,読書
(画像=森口新太郎)

――坂本さんは『神・読書術』という著書があり、かつ書評サイトを運営されておられることもあって、かなりの本を読んでいらっしゃいます。どうやってそれだけの本を読んでいるのか、選書の方法や要点のまとめ方について、著書にもありますが、具体的にうかがいたいと思いインタビューをお願いしました。

今日は1冊、本を持ってきました。2006年1月に出版された『ドラッカーの遺言』(講談社)です。いろんな意味で自分の転機というか、きっかけになった一冊です。