あなたは筋トレをしているだろうか?筆者と付き合いのある年収1億円超の社長で、だらしない肉体をしている人など一人もいない。稼いでいる人ほど、体をしっかりと絞り体力と精神力を筋トレから得ているのである。実は、「ビジネス×筋トレ」というのは強い相関関係が成り立つ。
筋トレで得られる価値は体力や体型に留まらない。ビジネスを成功に導くために必要なすべてと言っても、決して過言ではないのだ。
成功まで諦めない精神力
ビジネスは一朝一夕で成功するものではない。ターゲットを定め、必要なことを淡々と積み上げ、日々アップデートを重ね、エラーを修正するという「PDCAサイクル」の結果である。しかし、こうしたことを書き言葉で列挙するのと実践するのとではまったく難易度が異なる。
肉体と精神は密接に結びついている。健全な精神は健全な肉体に宿るという言葉の通り、だらしない体の持ち主に、強い精神力の持ち主はいない。筋トレをする上で、もう投げ出して諦めたくなるような時に後1回、バーベルを持ち上げる精神力の鍛錬はそのままビジネスで活きるだろう。成功する起業家は、「もう一度だけ試してみよう」を何度も繰り返した結果、成功しているのだ。
戦略と知識を重要視する思考
筋トレの成功は簡単ではない。ただダンベルを上げ下げするだけでは、筋肉を太らせることができないばかりか、怪我をする可能性すらある。筋トレには栄養を考えた食事や、筋肉の成長段階に応じたトレーニングメニューの策定など、綿密な計画と実行力が求められる。そのため、素晴らしい体を持った人は、「自分は計画力と知識を重視する思考の持ち主だ」という名刺を首から下げているのと同じなのだ。
成功体験の積み上げ
成功する社長はすべからく自信を持っている。短期的には慎重で、ネガティブな判断をする社長も、長期的には自分は成功すると信じて疑わない。この鋼鉄のように揺るがない自信は、成功体験の積み重ねに裏打ちされている。人間は「自分はできる」と思わない限り、できない動物なのだ。
筋トレはそんな成功体質の人格を作り上げる上での、成功体験の積み重ねだ。「もう無理だ」と思った時に後1回バーベルを上げる、自分の限界を日々突破していく体験の蓄積は筋肉が付くとともに自信もついてくる。
孤独に耐える力
会社の経営は一人でするものだ。筆者は従業員を抱えている経営者であるが、従業員はビジネスを手伝ってくれても経営はしてくれない。つまり、孤独とは社長業の条件と言えるのである。
筋トレも同じだ。誰かと常にくっついてうまくいくものではない。きついトレーニングメニューをこなす時は、自分は常に一人だ。誰も助けてくれない。そんな状況で自分自身をコントロールし、意思と筋肉を鍛えるトレーニングは、まさに社長業を通じて経営者が自身の魂を磨く行為と全く同じだ。
継続の重要性の再確認
世の中のすべては継続が前提である。筆者はビジネス講演をする時に、テーマに関わらず必ずこのことを訴えている。成功者は成功し続けている人。お金持ちはお金を持ち続けられる人だ。ビジネスも継続が前提であり、経営者とは経営し続ける力がある人のことを言う。
そんな継続の重要性を再確認させてくれるのが筋トレだ。日々、必死にトレーニングメニューをこなすことで、少しずつ理想の体型に近づいていくプロセスは充実感と努力の重要性、そして継続の力を実感することができるだろう。
デキる人ほど筋肉をつけている
筋トレで成功するための要素と、ビジネスで成功するための要素はほぼ同じだ。それ故に筋トレで体力を付けて、たくましい体を手に入れる社長は、ビジネスも制することができる。筋肉バカ、というのは大きな誤り。デキる人ほど筋肉を付けている。
文・黒坂岳央(水菓子 肥後庵 代表・フルーツビジネスジャーナリスト)
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