J-REITの指数成長が鈍化する時は

J-REITの登場で個人が不動産に投資をしやすくなったということは明らかなことです。中古ワンルームマンションですら数百万円から1,000万円を超える資金を用意しなければ、買うことができませんでしたが、J-REITは数万円から数十万円で購入することができます。そして流動性があるうえに安定収入も確保することができるのです。投資商品としては、値上がりの余地と引き換えに安定収入と流動性の両輪を手に入れたものということができます。J-REIT銘柄の中には、産業ファンド投資法人< 3249 >のように連続増配(産業ファンド投資法人は7期連続増配)をしている銘柄もあります。

また、今は規制されている自己投資口買いも解禁されれば、増配の可能性はさらに高まります。J-REITの歴史は株式に比べればまだまだ浅く、これからより利用しやすいものに変わっていくポテンシャルもあります。但し、気を付けるべきことは2点あります。ひとつは、現在のJ-REIT市場の好調さは低金利の恩恵を大きく受けているということ、もうひとつは異次元の金融緩和により資金調達環境が良好であるという条件下で成り立っているということです。これらの前提が崩れず、オフィスビルの賃料に底打ち感及び上昇傾向が見られている間はJ-REIT市場には追い風が吹き、先に述べた点と相まって、当面はREIT指数が続伸するものと考えられます。金利の上昇の兆し、もしくは賃料上昇がストップしてきた際にはJ-REIT市場の拡大にも一服感が出るものと予想され、REIT指数の伸びは緩やかになっていく事でしょう

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