「捨てる基準」を明確にして仕事のムダを0に

儲かる整理整頓術,小山昇
(画像=THE21オンライン)

18期連続で増収を続け、売上高を7億円から75億円まで成長させた㈱武蔵野。その成長の秘密は、「儲かる整理整頓術」にあった。武蔵野の社長であり、20年以上前から、中小企業の経営者、幹部を中心に自社の現場を視察してもらう「現地見学会」を開催している小山昇氏に、約5万人が視察し、参考にしているという自社の職場の整理整頓術をうかがった。

行動を変えるにはまず形から変える

儲からない会社、成績が上がらない社員に共通するのは、捨てる決断ができないことです。

世の中で良いと言われたことにあれもこれも手を出したものの、結果につながらない。これは、明確な「捨てる基準」を持たないことが最大の原因です。

私の場合、捨てる基準はシンプルに「結果が出ないこと」。儲けにつながらない業務や事業は容赦なしに捨てていきます。

なぜなら「儲け」とは最高の市場の評価だからです。自分たちが良質のサービスや優れた商品だと自信を持っていても、市場がそう判断しなければまったく意味がありません。

新しいこと、良いことに飛びつくのではなく、結果を生むことにだけ集中する。その行動指針を貫くことが、儲かる会社を作ります。

では、その行動指針を従業員一人ひとりにどう浸透させていけばよいでしょうか。

例えば、社長が朝礼で「結果を出せ」と喝を入れる。残念ながら、効果は今ひとつです。なぜなら、人の心を変えることはできないからです。たとえ一時的に奮起したとしても、そのうち忘れてしまいます。

思考を変えて行動を変えていくには、まず形から変えることが必要です。その具体的な方法「整理整頓」なのです。