「傾聴」だけでは大阪人の心はつかめない

営業職のBさん(20代 男性)は、クライアントの経営者の奥さんに見積書を見せた瞬間に即、「で、この値段からなんぼになるん?兄ちゃんの力で」と聞かれ、絶句してしまったとのことです。

見積書に価格を書いていたにもかかわらず、冒頭から値切り交渉が始まるとは想像もしていなかったそうです。

一般的に、ビジネスでは「傾聴、聴くことが大事」と言われていますが、大阪人に対しては通用しないことがわかります。

では、大阪人と円滑にコミュニケーションを取れるようになるためには、「笑いを取りにいかなければならない」「ボケツッコミができるようにならなければならない」かというと、ビジネスにおいてはそういうわけでもないのです。

では、どうすればよいのでしょうか?

実は、ある2つの鉄則を押さえることで、大阪人とのコミュニケーションを一気にスムーズに進めることができるのです。

それが、以下の2つです。

鉄則1:必ずリアクションは大きめに!ツカミは自分の身の上話で!

鉄則2:お金の話題が出たら、チャンス!

以下、順番に説明していきますね。

1.5倍のオーバーリアクションが結果を分ける

まず、鉄則1ですが、必ずリアクションは大きめに取り、共感していることを相手に確実に伝えてください。

ヒョウ柄の服を着たおばちゃんに代表されるように、派手で目立つことが好きなのが大阪人の特徴でもあります。これは、服装に限らず、コミュニケーションに対しても同様で、「目立つほどはっきり、わかりやすく」伝えることが必要になってきます。

先ほどの上司の商談に同行したAさんのように、ただ聴いているだけでは「反応していない、この場を前向きに参加していない」と取られてしまう可能性があります。そのため、「そうなんですかぁ~~~!」「へぇ~~~!」「めっちゃおもしろいですね~~~!」というように後ろの「ぇ~~~!」の部分で大きく頷き、「あなたの話、楽しいです!!」のオーラをいつもよりもオーバーに表現するのです。

そして、相手が自虐ネタや、ダジャレ、おやじギャグを言ってきた時にも「おもしろいです!」「楽しいです!」というリアクションを、普段より大きく返すようにしてみてください。大阪人にとって「おもしろい」「楽しい」は最高の褒め言葉です。

さらに会話の途中で、自身の家族や親戚の身の上話を挟み、相手との共通点が見つかれば怖いものはなし。本音で大阪人と付き合おうとしている、そういった気持ちや前向きな姿勢が相手に伝わるのです。