詐欺ではなくても、破綻することはある

もう一つのリスクは、「信用リスク」です。これは詐欺と勘違いされることも多いのですが、まったくの別ものです。

出資先の企業や運用会社が必死に利益を出そうとしても、実際にはそれがうまくいかず、破綻してしまうようなケースもあります。こうなると出資金が返ってこないことも多く、中には「詐欺だ」という人もいますが、実際には詐欺でなくても、こうしたことは十分に起こり得るのです。

これを回避するには、事前に二つことを確認する必要があります。

まずは、「金融機関の格付け」です。

すべてではありませんが、S&Pやムーディーズといった第三者調査機関が、運用会社の評価を行っているケースがあります。ここで評価を得ていれば、その分安心できると言えるでしょう。また、できれば自分の目で決算書のバランスシート(B/S)を確認してみてください。資金が潤沢にあればあるほど安心です。

担当者に「もし破綻したらどうなりますか?」と聞いてしまおう

もう一つ確認すべきなのは、「資金回収スキーム」です。

簡単に言えば、配当の支払いが停止した場合や、会社が破綻した場合、どのような保証が受けられるかを確認すること。これはもうシンプルに、

「会社が倒産した時や事業停止となった時、私のお金はどうなりますか?」

と出資先の担当者へ質問してみてください。

代表的な保証の一つが、銀行における「ペイオフ制度」です。銀行が破綻した場合、国が預金残高に対して最大1,000万円を保証してくれる制度です。2つ目は保険会社が破綻した際の破綻時の保証です。解約返戻金の最大90%が保証されています。

ちなみに金融先進国では、投資信託や保険会社の破綻時の保証は、時価総額の100%がスタンダードとなっています。